寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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新卒者の内定状況

本日は就職に関するデータをご紹介しましょう。

2本あります。どちらも厚生労働省HPより。

まずは大卒者です。

 

平成27年度「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」 |報道発表資料|厚生労働省

 

2016年3月の卒業見込者に対する全国調査の結果です。

この調査は年4回実施されているのですが、今回ご紹介するのは10月1日時点のものです。

まずはざっと結果の概要を。

【就職内定率】
  ○ 大学:66.5%(前年同期比 1.9ポイント減)
  ○ 短期大学(女子学生のみ):33.2%(同 6.5ポイント増)
  ○ 高等専門学校(男子学生のみ):94.3%(同 0.9ポイント増)
  ○ 専修学校(専門課程):48.2%(同 0.8ポイント減) 

高専が際立って高いですね。母数の少なさも一因かな、と思ったのですが、以下の各数値を見てちょっとは理解できました。

○平成28年3月卒業予定者数→うち就職希望者数→うち就職(内定)者数
・大学:55万7千人→44万2千人→29万4千人
・短大:5万7千人→5万人  →1万6千人
高専:9千7百人→5千9百人→5千6百人
専修学校:23万4千人→21万8千人→10万5千人

大学卒業生は8割が就職希望、それに対して高専は6割程度にとどまるんですね。

最終学歴かどうか、という差がそこには表れているのかもしれません。

それにしても、短大の就職内定率の低さは気になります。

それでも前年比6.5ポイントも上昇していますので、今後より一層挙がっていくことを期待したいところです。

 

続いて2つ目の統計。こちらは中高卒者です。

 

平成27年度「高校・中学新卒者の求人・求職・内定状況」取りまとめ |報道発表資料|厚生労働省

 

こちらも同じく2016年3月に卒業予定の高校生と中学生についての集計です。

ただ調査時点は2015年9月末時点です。

【高校新卒者】(第1表)
○ 就職内定率: 56.1%(前年同期比1.7ポイント増) 
○ 就職内定者数:約9万9千人(同3.2%増) 
○ 求人数:約32万2千人(同15.2%増) 
○ 求職者数:約17万7千人(同0.2%増) 
求人倍率:1.83倍(同0.24ポイント増)

【中学新卒者】(第2表)
○ 求人数:1,006人(同14.8%増) 
○ 求職者数:1,156人(同11.3%減)
求人倍率:0.87倍(同0.2ポイント増)

全国的に高卒求人が増加していますが、細かい資料を見てみると、その前年比が大きいのは沖縄、長崎、そして広島となっています。

そして求人倍率が特に大きくなっているのは東京。なんと5.55倍です。36,123人の求人に対し、求職者は6,510人しかいません。

このあたりにも地域的な偏在が起きているのかもしれませんね。

 

学校にとっては「出口」にあたる進学や就職。

進学に意識が向きがちですが、社会への扉という点からすれば、就職にもよりいっそうの陽が当たるといいな、なんて思いますがいかがでしょうか。