「子供の貧困」という言葉を最近よく耳にします。
内閣府の「平成27年版 子ども・若者白書」によると、子供の
相対的貧困率は1990年代半ば頃からおおむね上昇傾向にあり、
2012年には16.3%となっているとのことです。また、就学援助率は、
この10年間で上昇を続けており,2012年度には過去最高の15.64%
となっているそうです。
第3節 子供の貧困|平成27年版子ども・若者白書(全体版) - 内閣府
貧困状態に置かれ、孤立しているような状況下にある子ども達の
貴重な教育機会が奪われるようなことや、それにより将来の選択肢が
狭められてしまうことがあってはいけませんが、様々な調査結果から
厳しい実態も見えてきています。
このような状況を打開するべく、教員OBや地域の高齢者などによる
「子供の未来応援チーム」が大阪府で結成されるようです。
以下は記事からの引用です。
地域の人材を活用し、支援が必要な子供を早期に見つけ、見守っていくのが狙いで、府によると、都道府県では全国初の取り組み。新年度から府内の1自治体で試行したい考えだ。
「衣服が汚れている」「地域活動に参加しない」などの異変に自ら気づいたり、学校や行政から情報が寄せられたりした場合、メンバーが家庭訪問する。スクールソーシャルワーカーらと月2回程度の会議で情報交換し、必要があれば臨床心理士や就労相談員などの専門家につなぐ。
子供が貧困状態にあり孤立していることを学校や地域の誰にも気付いて
もらえないことは大変つらいことですし、場合によっては必要な対応が
取られないことも考えられます。
学校や地域が連携して、必要な支援を行える体制が作られることは非常に
望ましいことだと思います。将来を担う子ども達のため、大阪府だけでなく
全国へと水平展開できるように教員OBの豊富な経験やノウハウを十分に
活かしながら取り組んでいただきたいと思います。
(文責:木村)