毎年恒例のことながら、最近はブログで採り上げることが減っていたかも…
との反省を込めて、今年度はお届けいたします。
白書の公表です。
今何かと話題の文科省HPより。
目次に大きな変化がないのもまた毎年のことではあるのですが、
白書には特集記事が必ず掲載されています。
今回は、オリンピック関連がそのひとつとなっています。
2020年、気づけばそんなに遠い話ではないんですよね。
ただ、学校経営との関連性から言えば重要性は高くありません。
もう一つの特集記事は「子供たちの未来を育む豊かな体験活動の充実」。
こちらのほうは学校特色化と相まって、
各私学でも健闘や研究の余地がある内容ではないでしょうか。
白書概要版にはこんな記載がなされています。
子供たちの体験活動に関する実態調査
自然体験・生活体験などの体験が豊富な子供,生活習慣が身についている子供は自己肯定感,道徳観・正義感が高い傾向。
子供の頃の自然体験,お手伝い,友達との遊び,地域での活動などの体験が豊富な人は,大人になってからの人間関係能力,自尊感情,意欲・関心などの資質・能力が高い傾向。
子供の頃の体験が豊富な保護者の子供は体験が豊かな傾向。
保護者が子供のしつけをしっかりしているほど子供の自己肯定感,道徳観・正義感が高い傾向。
保護者が子供に積極的に体験の機会を与えていたり,子供に生活習慣を身につけさせることに力を入れているほど,子供のコミュニケーションスキルや礼儀・マナースキルが高い傾向。
体験活動の推進体制について
学校教育における体験活動の推進
地域と学校の連携・協働による放課後や土曜日等の学習・体験活動
家庭における体験活動生活・文化体験活動
読書活動の推進
⇒学校,地域での取組のほか,コラムではビブリオバトルについて紹介
子供のスポーツ機会の充実
⇒学校では,平成29年4月から「部活動指導員」を導入し,部活動の指導体制を改善。地域では「スポーツ施設のストック適正化ガイドライン」を29年3月に策定するなど,環境整備を実施。
子供たちの文化芸術体験活動の推進
⇒文化庁により,「文化芸術による子供の育成事業」,「伝統文化親子教室事業」,「全国高等学校総合文化祭」などの事業を実施。自然体験活動
「健全育成のための体験活動推進事業」などにより,学校による宿泊体験活動の取組等の支援。
地域では,「体験活動推進プロジェクト」の実施,「子供と自然をつなぐ地域プラットフォーム」を形成する取組の支援を通し,体験活動を推進。
国立青少年教育振興機構は,全国28の国立青少年教育施設において総合的な体験活動の機会を提供。「早寝早起き朝ごはん」国民運動,「体験の風をおこそう」運動を推進するほか,「子供の貧困対策に関する大綱」に基づき,経済的に困難な状況にある子供を対象とした事業を実施。社会体験活動
学校現場における職場体験,インターンシップの普及,促進を実施。
国立青少年教育振興機構は,「ミクロネシア諸島自然体験交流事業」を実施。
私の勝手な印象ではありますが、この分野においては
私学が現状において一歩、二歩先を進んでいるような気がします。
ただ、大きな課題はやはり部活動、でしょうか。
スポーツの機会確保の必要性が言われるのとは裏腹に、
部活動のあり方はこれまでと比べると「制約」の方向へと進む気配。
教育活動の一環として、適切な水準を模索し続けねばなりませんね。
白書は外部環境を知ることができるとともに、
各種の事例を通じて自校のあり方をふりかえるきっかけを作ってくれます。
刊行は今月下旬とのことです。
ぜひご一読ください。
(文責:吉田)