このブログで特定の校名が題目に挙がることは稀なのですが…
昨日、同僚が提供してくれたこの情報。
以前、この記事の表題は見ていたのですが、内容に目を通せていなかったので、ちょうど良い機会になりました。
東洋経済ONLINEより。
富山出身で大阪に住む男性の私にとってはあまり馴染みのない同校。
ですが、名前を聞くと「お嬢様学校」という印象は確かに感じるところがあります。
そのフレーズの当否はさておくとして、やはり実例というのは多くの気づきをもたらしてくれます。
まず「明文化された校則がない」ということ。
記事には「生徒心得」というものの存在のみが指摘されており、校長のコメントとして
「生徒たちには自由な校風の下で、のびのびとやってもらいたい」
と書かれています。
その延長上には生徒同士を競わせない、例えば
・学校のテストの成績を張り出すようなことはしない
・学業による選抜クラスもない
・高校3年では、生徒が単位を大幅に選択できるようになっている(授業が入っていない生徒はその時間は自由時間、個人個人によってカリキュラムが異なる)
というような形で学校運営されているとのことです。
そんな環境で生徒が本当に自主的に勉強するんだろうか…という問いに対しては、
『生徒には「なぜ」「誰のために」勉強するのか、その意義を徹底的に考えさせる(「修養会」という宿泊行事あり)』
との回答。
修養会では勉強のこと、生きることの意味、さらにはスクール・モットーである「For Others」という概念について、生徒たちでディスカッションを行うそうです。
その結果、
『今の恵まれた境遇を自分たちのためだけに使うのはだめだという姿勢を学び、勉強できる環境に感謝するようになる』と。
要するに、評価に対する恐怖心で勉強させるのではなく、そもそも勉強する意義を感じて勉強させる、ということなのでしょう。
そしてこの延長上に、
『大学受験は「進学」ではなく「進路」である』
という考え方が養われるのでしょう。
この点は私自身も深く共感するところです。
生徒たちにどうやって勉強への意識づけを行うか。
これは学校において最大のテーマではないでしょうか。
3年間、あるいは6年間という限られた時間の中で、しかも横を向けば刹那的な楽しさがあふれかえる現代において、「勉強の大切さと有り難さ」を感じさせるのは並大抵のことではないでしょう。
がそのことに学校がチャレンジする重要性をこの記事は感じさせてくれました。
様々な私学が様々な活動をしておられます。
今後もその取り組みについて積極的に知り、またお伝えしていこうと思います。
(文責:吉田)