またもや補助金の傾斜配分案が出てきました。
今回は「研究組織」だそうです。日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
私立大学へ支出する私学助成金について、文部科学省は優れた実績や将来性のある私大の研究組織に重点配分する方針を固めた。助成金は主に大学の規模に応じて配分しており、一部を重点配分に振り分ける。所属する大学の全体規模が小さくても、研究組織として実力が高ければ手厚く支援できるようにして、私大全体の研究力向上につなげる。

現在、教育・研究の基盤的経費に充てられる助成金は
基本的に学生数や教員数などに応じて配分されていますが、
その一部は「特別補助」として組織改革などを評価したうえで
配分されていて、今回の案にある研究組織への重点配分は
2026年度から、同じく特別補助の枠内で行う方向とのことです。
教育機関は同時に研究機関でもあるわけで、
特に大学においては研究活動は重要な活動基軸のひとつです。
これを一つの基準として助成金を配分し、
研究活動を後押しするということ自体は大賛成です。
ですが、皆様すでにお気づきの通り、この新たな助成制度は、
これまで全校対象に配分されたものの一部から原資が捻出されるようです。
(上の図を見てもそうなっていますよね)
つまり、私大の研究を後押しするというよりも、
「ろくな研究してなかったら補助金減らしますよ」
という意味合いが感じられる制度設計になっているわけです。
冒頭の引用文にあるように、助成対象は
「優れた実績や将来性」のある組織だそうですが、
文科省が優れていると評価できるものとは
下記のような実績や将来性だと書かれています。
対象は特定の研究領域に携わる私大の研究所などを想定する。引用が多い論文数、政府の競争的資金「科学研究費補助金」の獲得額といった実績や、事業計画の内容を評価して決める。
教育機関への補助がどうあるべきか、ということを横に置けば、
文教政策は近年一貫してこのメリハリ型への方向性ですので、
そう考えればやむないことであるとも感じます。
制度は実施されればそれが既定のものとなりますので、
私学としてはその資金獲得と有効活用ができるように、
との視点でこの制度をご覧いただければとも思っております。
記事には、「私大の研究分野での存在感は増している」ともあります。
教育活動と研究活動を両輪として、
私学がよりいっそう発展していくことを願っております。
(文責:吉田)