昨日採り上げた記事と同じ調査結果から、
本日は不登校の状況について共有させていただきます。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
文部科学省の問題行動・不登校調査によると2021年度の不登校の児童生徒は前年度比24%増の24万4940人で、過去最多だった。9年連続の増加で、前年度比で最大の増加割合となった。
この調査で「不登校」とされるのは、病気や経済的理由、
新型コロナウイルスの感染回避などを除き、
年間30日以上登校していない状況にある子どもを指しています。
小学生は81,498人(前年度比28%増)、中学生は163,442人(同23%増)。
その数の多さもさることながら、やはり前年度からの増え方に目を奪われます。
さらに、年間の欠席日数が90日以上の児童生徒も過去最多の134,655人で、
不登校全体の半数超が長期の欠席者になっています。
いかに学校に行きづらいか、ということが伺えます。
一方で、学校以外にも選択肢がある、ということがその数を増やしている、
という見方もあるようです。
学校以外で多様な場での学習の重要性を認め、不登校の支援を進める教育機会確保法が17年に施行された。文科省は「『無理に学校に通わせる必要はない』という意識が保護者にも広がっている」と説明。コロナ禍で学校生活に様々な制約があり、登校意欲が湧きにくい状況だったことも背景にあるとみる。
私自身、私学を支援させていただくという仕事柄もあり、
またそれ以上に学校が好きという想いが強いために、
ぜひとも学校に行ってほしい、と考えてしまいがちです。
子どもたちが人生を生き抜いていくために、学校が小さな社会として、
「安全に」様々な経験ができる場であってほしいと願っています。
ただ一方で、学校がすべてであるはずはない、とも思います。
どうしても学校に行けないとなれば、そうでない形での
周囲の成長支援があってしかるべきです。
現在は学校以外の選択を行えるのは経済的に恵まれたご家庭に限られているのでは、
とも感じるところがあり、もう少し社会のしくみが整えば、
と願ってもいます。
おそらく私学各校園においても、昨日採り上げたいじめのこと、
そして本日採り上げた不登校のことは、
重要な課題として認識されていることと思います。
ではその対応は十分かつ適切でしょうか。
かけがえのない、ひとりひとりの人生です。
よりよい育ちのために、社会全体で知恵を出し合っていきたいものです。
(文責:吉田)