ネットいじめが多くなっています。注意が必要ですね。
日経新聞より。
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2021年度に全国の小中高校などで認知したいじめが過去最多の61万5351件だったことが(10月)27日、文部科学省の「問題行動・不登校調査」で分かった。SNS(交流サイト)などを通じ嫌がらせを受ける「ネットいじめ」も認知件数が初めて2万件を超えた。ネットいじめは海外でも社会問題となっている。被害の早期発見に向けSOSを察知する通報制度の整備が急がれる。
昨年度のデータでは、認知されたいじめが過去最多に上ったとのこと。
認知されたものだけでも61万件超ですので、その数がいかに多いか、
そしてそれに苦しんでいる子供たちも同じく多くいることが本当に辛いです。
周囲からすればささいなことと映ることであっても、
本人にとっては生きていくのが辛くなるに至ることすらあって、
記事にもLINEでいじめに遭った中学生が亡くなった件が
掲載されています。
2021年度のネットいじめの認知件数は21,900件。
調査を始めた2006年度(4,883件)の4.5倍に増えています。
スマートフォンの所持率の上昇に伴い、ネットいじめが増える傾向にある、
と記事は指摘しています。
特にここ数年は新型コロナウイルスの影響もあり、
子ども同士の接触が減るなか、ネットの使用時間が延びた影響もあるようです。
SNS上でのいじめは特に被害が顕在化しにくいため、
各校園でも対応に苦慮されていることと思います。
どこでどういったことが起こるかを事前に察知することは難しいでしょうから、
やはり早いうちに相談できる体制を整えることが重要な気がします。
そして、現在注目されているのが早期の「通報」だそうです。
対策として、教員や親や子どもへの啓発活動とともに各国で重視されているのが通報システムの整備だ。米国では14年に民間企業が通報アプリ「ストップイット」を開発。チャットで手軽にやりとりできるのが特徴で、カナダやオーストラリアなど7カ国に広がった。
日本でもネットいじめの早期発見に向け、各自治体が通報アプリの導入を急ぐ。千葉県柏市は17年度に導入し、22年度は小学6年から高校生まで市立の約60校が利用する。小中学生が1人1台持っているデジタル端末でも使いやすいように改良し、これまでに寄せられた通報・相談は累計で800件を超えた。
送り手が了承すれば匿名で学校と情報を共有する仕組み。市担当者は「個人を特定できなくても『もしかしたらこの子かもしれない』と教員が気をつけて見ることができる」と効果を実感する。
各校園が独自にできることは限られているかもしれませんが、
例えば公的な通報システムを周知すること、そして
各校園内で相談の体制を充実させることなど、
今一度、子どもたちの「声にならない声」を拾うしくみについて
ご確認いただければ幸いです。
(文責:吉田)