「回すもの」と言えば、お寿司、コマ、それとも今年大流行したハンドスピナーでしょうか。
色々考えられると思うのですが、多くの経営者や管理職の方々にとって「回すもの」といえば
PDCAサイクルではないでしょうか。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を順番に繰り返すことで継続的な効果をもたらす方法で、ビジネスにおける業務改善の手法として広く知られていますね。
私も日帰り旅行や行楽地に出かける際にはちょっとしたプランを考えます。
実際にあった話です。
「今日は紅葉を見に行って、現地近くの鰻屋さんで、うな重を食べよう!」
実際に現地に行き、素晴らしい紅葉を見て、おなかペコペコの状態で鰻屋さん向かうと、なんと
「臨時休業」の張り紙が…
紅葉を見て高揚していた気分が一瞬にして冷めてしまいました。(ダジャレです。)
結果、どうしても鰻が食べたくて、違う鰻屋さんを一生懸命探す羽目になってしまいました。。
P⇒Dの途中でどうしようもなくなってしまったのですね。
皆さまにも似たような経験をお持ちの方がいるのではないでしょうか。
PDCAでは、このように計画と現場とで乖離があった場合、再度、状況分析と計画を行わなければならず、再実行に時間を要します。
また、計画が大前提となっているので、想定外の状況に弱く、対応できないこともあります。
そこで、想定外に弱いPDCAの代わりに、想定外に強いOODAを活用し始めるケースが増えているそうです。
「OODAって何ぞや?」と思われた方はこちらをご覧ください。
OODAとは、
O…Observe(監視)
O…Orient(情勢判断)
D…Decide(意思決定)
A…Act(行動)
の4段階をループさせる考え方で、
そもそもOODAは戦場で情勢を判断し、行動するために考えられた理論で、
情勢次第では計画を無視して行動することも必要もあるとのこと。
なるほど、そもそも計画を立てずに、情勢判断を重要視する考え方なのですね。
こちらを読み進めるとPDCAが劣っているかというと、決してそうでは無いようです。
まとめると、
PDCA…計画を重要視する。ルーチンワークなど想定内のことが多い場合に有効である。
OODA…情勢判断を重要視する。想定外への対応が必要な場合に有効である。
と言い換えられそうです。
私の例で言えば、
紅葉を見て、鰻屋に行く計画だけでなく、想定していた鰻屋さんが休みだったことを踏まえ、違うおいしいもの(情勢判断)を考えることが必要だったわけです。もっと言えば、鰻屋さんが休んでいる可能性も考慮すべきだったと思います。
そうすれば、紅葉で高揚した…もういいですね。
これからはPDCAを「回す」前後に、OODAを「回して」みてはいかがでしょう。
(文責:長森)