食育を担う専門人材が学校で活躍している、という話題です。
日経新聞より。
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地産地消の推進や食品ロスの削減など食を巡る課題が多様化し、学校で食育を担う「栄養教諭」の重要性が高まっている。国も配置の促進を自治体に求め、首都圏でも徐々に増え始めている。ただ、学校ごとに配置の義務はなく、大部分の人件費を自治体の予算で確保する必要があるだけに浸透は道半ば。多くの学校を1人が担当したり動画を活用したりと、限られた人材での取り組みが進む。
栄養教諭の存在についてはすでにご承知でしょうか。
栄養士の資格を持ち、小中学校などで食に関する指導と
給食の管理をする専門教諭で、2005年に創設されました。
文部科学省によりますと、2021年度は全国に6,752人が配置されていますが、
都道府県ごとにかなりばらつきがあるとのこと。
今回の記事の基になっている1都3県では、千葉県の311人が最多で、
埼玉県278人、神奈川県219人と続いています。
東京都は69人。人口比で考えればかなり少ないと言えそうです。
記事に登場する公立小中学校の事例を見ますと、
専門職とはいえ、役割はかなり幅が広いようで、
その小学校の献立づくりや栄養指導に加え、
約70ある区立小学校の食育推進も担当しているそうです。
具体的には、地産地消への理解を促すため
地元水産業と食育の連携を図るとともに、
病気の予防につながる食事の指導や食材への理解を深める
体験学習の実施も進めていく予定だそうです。
また他の自治体でも、
栄養教諭が生産者を取材した際の動画を給食時間に上映したり、
給食の人気メニューの作り方を動画投稿サイトで配信したりと、
いろいろと活動されている様子が記事から読み取れます。
学校でやらないといけないことはどんどん増える傾向にありますので、
私学で積極的に食育を展開することは難しい、と考える校園も多いと思います。
仮に食育を重点化するには、こういった公立校での取組も参考にしつつ、
その担い手を育てていくことが重要であることを感じさせられました。
(文責:吉田)