着眼点に共感を覚えました。
日経新聞より。
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学び直し、リカレント教育、リスキリング。
ほぼ同じ内容を指しているという言葉がいくつかありますが、
それぞれがかなり聞き馴染みが出てきているようにも感じます。
ただ、実際にそれが進んでいるかどうか、という点については、
私学の場合に限れば、それほどでもないようにも感じています。
リスキリングというと若手や中堅社員にデジタルスキルを身につけてもらうという文脈で語られることが多いが、それだけでよいだろうか。終身雇用、年功序列が強く残る企業では、若手社員のスキルを上げるだけでは変革はできない。使いこなす側である経営層のリスキリングが何より重要だ。(中略)
日本型雇用の特徴として「現場にノウハウが貯まり続ける」仕組みであることも理解しておく必要がある。「現場力」や「上からの指示ではなく現場の創意工夫で難所を乗り切る」ことが時に美徳として語られるが、これは適切なマネジメントが機能していない証左であり、「組織が戦略に従っていない」とも言える。現場のノウハウを経営レベルで把握できない仕組みは、DXを進める上で大きなハードルになっている。
学校現場でもICTの導入が一気に進んだこの数年ですが、
複雑な事項はともかく、単なる機器やアプリの設定や立ち上げにおいて、
まだICT担当者の手を煩わせている教職員が少なくないことを、
各校園でのお話で強く感じています。
そして、その原因のひとつかもしれないのがここで指摘されている、
経営層の不勉強、リスキリング不足、と言えるのではないでしょうか。
ICT関連にとどまらず、最新の情報や時系列の変化など、
経営層が意識し、学ぶ必要がある事柄はいくらでもあります。
学べば学ぶほど、その幅の広さ、奥の深さに圧倒されますが、
それでも学びを続けていくことこそが、組織の発展のために
大切なことだと言えるように思います。
学校は学びの場、人を育てる場です。
それは子どもたちだけでなく、大人もまたそうでありたいものです。
貴校園では大人も着実に育っているでしょうか。
経営層は他の教職員の育成を担いつつ、
自らも常に成長を続ける存在でいていただければと願っております。
(文責:吉田)