寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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夏ボーナス13.8%増 経済活動復調で4年ぶりプラス

ちょうど夏の賞与をめぐる労使交渉のさなかに、

このようなニュースを労働者側から示されたケースも

あったかもしれませんね。冷静な受け止めが必要です。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

経団連は(6月)21日、大手企業の2022年夏季賞与(ボーナス)の1次集計結果を発表した。16業種105社の平均妥結額は92万9259円で、21年夏と比べ13.81%増えた。上昇幅は現行方法で集計を始めた1981年以降で最大だった。新型コロナウイルス禍からの経済活動の回復を受けて、4年ぶりのプラスに転じた。

 

金額、増加率ともに良好な数値、と言えるかもしれません。

ただし、いくつか留意が必要なこともあります。

 

まずは大前提として、前年度賞与はかなり厳しかった、ということ。

新型コロナの影響による業績悪化で、2021年の夏季賞与は

前年度比7%超の大幅下落でした。

ようやくそれ以前に回復した、という状況を踏まえますと、

果たして貴校園の賞与はコロナ禍でそれだけ厳しい状況に置かれたのか、

という点はしっかり押さえておくべきでしょう。

 

そしてもうひとつ、いつもこの手の統計をお伝えする際には

書かせていただいていることではありますが、この統計の調査母体は

経団連、つまり大企業の数値であるということです。

そこでこれもいつもご紹介している、

大阪シティ信用金庫さんのビジネスレポートを併せて紹介しておきます。

 

中小企業の2022年夏季ボーナス支給予定

 

こちらは中小企業中心のデータで、調査はまず

「ボーナスを支給しますか、しませんか」

というところから始まっています。

そのうえで、以下の報告がなされています。

一部、筆者が加工していますがご了承ください。

 

前項1で「支給する」と答えた企業(全企業の 59.9%、590 社)に対し、正社員1人
当たりの支給予定額(加重平均)を聞いた。

全体でみると、1人当たりの平均支給予定額は 28 万 4,506 円で、昨年夏に比べ 1,792
円、率にして 0.6%増加する見込みである。同支給予定額は2年連続で増加したが、一昨年の減少額(1 万 4,969 円減)を回復するまでには至らなかった。
支給予定額の増加要因(複数回答)としては、「(ア)従業員の士気高揚」が増額企業の 85.5%と最も多く、「(イ)業績が好調なため」が 52.7%で続いている。

 

平均額を比べると、大企業と中小企業では実に3倍の差がありますね。

ついでに、公務員のこんな記事もご紹介しておきます。日経新聞より。

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

国家公務員に(6月)30日、夏のボーナス(期末・勤勉手当)が支給された。管理職を除く一般行政職(平均34.2歳)の平均支給額は前年比11.5%減の約58万4800円だった。2年連続のマイナスで7万6300円下がった。減少幅は額も率もともに平成以降で最大となった。

 

 

もちろん、ボーナスが多く支払われることはとてもいいこと、

ですが、賃金は多くの場合、その組織の規模に左右されます。

将来への見通しを持ち、適切な金額設定をすることによって、

労使双方が長くメリットを享受できます。

冷静なご検討をお願いいたします。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp