このブログでもたびたびお伝えしている英語教育に関する様々な話題。
実際のところ、どのような改善がなされているのか?
そのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本日は、その名ずばりのこんなページをご紹介します。
文部科学省HPより。
このページには、都道府県ごとの目標と取組内容が掲載されています。
ただし、都道府県全体が一覧になっているわけではないので、
それぞれのリンクを個別に見ていくことにはなるのですが。
そしてもちろん、対象は公立校。
私学の皆様方には、所在する都道府県の取組がどんな状況なのか、
ご確認いただくのがよいのではないでしょうか。
例えば、大阪府のページを開きますと…
①求められる英語力を有する英語担当教員の全英語担当教員に占める割合
・中学校 H27:27.8%→H28:29.2%(47.9%)
・高等学校 H27:47.7%→H28:60.7%(81.2%)②求められる英語力を有する生徒の全生徒に占める割合(中3、高3)
・中学校 H27:28.9%→H28:34.0%(41.7%)
・高等学校 H27:31.2%→H28:35.0%(47.3%)③「CAN-DO リスト」の形式で技能別に設定した学習到達目標の整備状況
○設定
・中学校 H27:30.2%→H28:81.8%(100%)
・高等学校 H27:8.5%→H28:88.7%(90.5%)
○達成状況の把握
・中学校 H27:19.4%→H28:39.3%(25.0%)
・高等学校 H27:3.8%→H28:35.8%(46.0%)④授業における、生徒の英語による言語活動時間の占める割合
・中学校 H27:48.7%→H28:60.8%(79.5%)
・高等学校 H27:35.5%→H28:35.3%(55.1%)
と書かれています。
ん?青色の斜体で書かれた数値は何?
と思われた方もいると思いますが、実はこれ、富山県のH28の数値。
たまたま開いた富山県のレポートに書かれたものを、
大阪府の数値の横に並べてみました。
こうやってご覧いただきますと、
自治体ごとでもかなり差があることがお分かりいただけると思います。
そしてそれよりも重要なのは、H27とH28の数値が
各自治体において比較され、さらには各年度に目標も設定されている、
という点です。
再び大阪府のレポートを見てみますと、こんな記述があります。
Ⅱ.目標達成までの具体的なてだて
Ⅱ-1 中学校
○教育庁と市町村教委の連携による取組み
(本文略)
○民間業者と連携した「授業改善推進リーダー研修」の実施
教育庁は民間業者に委託した年間5回の連続研修を実施し、生徒のスピーキング力向上のための教員の指導力を育成する。
○研修協力校の取組みの普及
(本文略)
Ⅱ-2 高等学校
○「英語教育推進リーダー」養成研修の実施
・教育庁は、民間業者に委託した夏季集中研修を含む年間5回の連続研修を実施し、府内の次世代の英語教育を推進するリーダー教員を育成する。
・受講者は、研修で学んだ内容を含んだ公開研究授業を実施するなどして自校での実践に生かし、各校での普及を図る。
このように、公立校においてはいろいろな面でPDCAサイクルを意識した活動、
つまり「目標設定」→「実践」→「評価」→「ふりかえり」を循環させ、
向上を図る取組がなされるようになってきたと感じます。
さて、御校はいかがでしょうか。
日々の活動に目標を持つこと、ぜひ意識していただければと思います。
(文責:吉田)