ある調査で、興味深い結果が出ています。
この調査は、マナーに関する意識を調べる目的で実施されたもの。
2012年6~7月に、香川・東京・長野・兵庫・鹿児島の5都県の小5~中3生と、その保護者を対象に実施され、今回はそのうち中学生1,726人と小中学生の保護者2,293人の回答分析の結果が発表されたようです。
調査結果の原典が見当たらないので、あくまでも記事が報じているところではありますが、概要は以下の通りです。
◆保護者が回答した「育てたい子ども像」(9つの選択肢を提示、「とてもあてはまる」とした回答の割合)
1位…心が優しい(83%)
2位…社会のルールを守る(82.4%)
8位…勉強ができる(22.4%)
◆中学生が回答した「なりたい人物像」(同上)
1位…勉強ができる(68.8%)
2位…社会のルールを守る(63.4%)
◆保護者が回答した「マナーを学ぶべき場」…9割が「家庭」を選択
◆中学生が回答した「マナーをよく教わる場」
・家庭(44.6%)
・学校(42.9%)…具体例として「道徳の授業」のほか「部活」を挙げた生徒が多かった
この調査結果は記事になる段階でかなりまとめられてしまっていますが、地域性などがなかったのかという点がまず気になります。
人口密集地とそうでない地域で、回答の傾向には少し差があるのではないかと個人的には感じます。
そして中学生自身の6割以上がなりたい人物像として「社会のルールを守る」を挙げていることにも驚きます。大人たちの規範意識の欠如を忌み嫌っているのか、はたまたおとなしい性格が結果に表れているのか…詳しく聞いてみたいところです。
アンケートの方式や設問を見る限り、若干の結果の誘導を感じざるを得ませんので、この調査結果をもって親のニーズが勉強ではなく人間性にある、とするのは少々早計な気がします。
が、私学において進学先が非常に重視されていることと比べて見るならば、少なくとも「勉強ができる子にしたい」という親が多数派ではないことは、いくらかのミスマッチが起きている可能性を感じさせます。
学校の特色化をいかに考えるかという点について、一定の示唆があるように思うのですがいかがでしょうか。
(文責:吉田俊也)
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