寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

高校生と保護者の進路に関する意識調査

リクルートマーケティングパートナーズでは

一般社団法人全国高等学校PTA連合会合同調査を行い、

高校生と保護者の進路に関する意識調査を集計しています。

以下、結果のまとめです。

 

 第8回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2017

 

報告書の中の「高校生が将来就きたい職業」に目を向けると、

・高校生の55%が就きたい職業が「ある」。

・就きたい職業のトップは「教師」。以下、「公務員」「看護師」など国家資格が必要な職業が上位。

 

みなさん、気づきましたでしょうか?

そうなんです、学校の先生が全体では1位なんです!

 

因みに、高校生たちのフリーコメントには

・自分を育て、指導してくれた先生のようになりたいと思ったから。

・教えることが好き。大変な分やりがいや達成感があると思う。

・人の夢を育てる、すばらしい職業だと思うから。

とあり、先生の姿に憧れている高校生がたくさんいます。

 

教育業界に携わるものとしては、このアンケート結果は大変嬉しい限りです。

 

一方、「保護者が子どもに将来就いてほしい職業」は

 ・就いてほしい職業は「公務員」が突出。

以下「看護師」「医療事務・医療関連」

「医師・歯科医師・獣医」「教師」「薬剤師」など

雇用が安定したイメージがある職業や医療系の職種が上位。

 となっており、「役立つ資格」や「手に職」を望む結果となっています。

 

また、「将来働くことについての気がかりはあるか」との問いに、

高校生の72.7%、保護者の63.9%が気がかりが「ある」と回答し、

「これからの社会は好ましいか」との問いには、

高校生の51.5%、保護者の34.0%が「好ましい」と回答しています。

 

高校生、保護者ともに過去と比較すると、

少しずつではありますが前向きな回答が増えているのですが、

それでも将来への不安は尽きないようですね。

 

そんな不安感を和らげることが出来るひとつの方法が「進路指導」です。

保護者が子どもにアドバイスすることの困難さについて

「子どもの進路選択についてアドバイスすることは難しいか」との問いには、

保護者の71.5%が「難しい」と感じています。

アドバイスが難しい理由としては

①入試制度をはじめ最新の進路情報を知らないから (46%)
②社会がどのようになっていくのか予測がつかないから (44%)
③家庭の経済的な理由で、子どもの進路の選択肢を狭めざるを得ないから (25%)
④子どもにアドバイスできる程、自分の生き方・考え方に自信がないから (22%)
⑤子どもの人生を決めてしまうようなアドバイスをするのは気が引けるから (21%)

などが挙げられています。

このアンケートに回答している保護者の多くが母親なのですが、

高校生が進路相談する相手も「母親」が80%を超え、突出した結果になっています。

 

自分もこの年齢になりすごく感謝しているのですが、

やはり、お母さんは大変なんですね。

 

学校は保護者に比べ情報量も多く、何より「進路指導のプロ」ですので、

保護者、特に母親向けの進路指導勉強会などを実施し、

生徒、保護者の不安を解消してみてはいかがでしょう。

保護者と「情報共有する」ことで不安がなくなれば、

学校の良い評判を呼び、長い目で見れば目先の進学実績だけでなく

教育理念に沿った人材育成が出来るのではないでしょうか。

 

そうすると、成長した生徒が「憧れ」の先生となって、

御校に帰ってきてくれる…かもしれませんよ。

 

(文責:長森)

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