寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

年末ボーナス5.79%増、バブル末期に次ぐ高い伸び

ちょっと古い記事になってしまい恐縮ですが、冬のボーナスに関連するニュースを本日はお伝えします。

どちらも日経からですが、記事が出されたタイミングが異なります。


まずこちらは11/8の記事。

冬ボーナス5年ぶり増 民間予測、企業収益が改善

(有料会員限定記事となっております。ご容赦ください)


この記事の概要は、

・民間シンクタンク4社による冬のボーナス予測を掲載

・民間企業1人あたりの平均支給予測額は36万9千円(前年比1.0%増)

・民間企業1人あたりの支給額は4社すべてで前年を上回るとの試算

・民間企業の支給総額では平均で2.1%増える見通し

といったところ。


続いて、11/13の記事。

年末ボーナス5.79%増、バブル末期に次ぐ高い伸び


この記事では、

経団連による年末のボーナスの第1回集計結果を掲載

・平均妥結額(1人当たりの平均支給額)は82万2121円(前年比5.79%増)

・今回の第1回集計で回答を得た13業種のうち、前年比プラスは7業種で、マイナスは6業種

となっています。


こうやって2つの記事を見てみると、

「あれ?予測が大きく外れた、っていうこと?!こんなにも外れることってあるの?」

と思われる方もいらっしゃるでしょう。


が、これが以前からこのブログで申しあげている、統計の「定義」の差なのです。

情報を後出しして申し訳ないのですが、両者が対象としている企業規模は全く異なっていて、

・前者=厚生労働省が毎月勤労統計調査でまとめる従業員数5人以上の事業のボーナス支給額(など)<日経記事より>

・後者=東証一部に上場する従業員500人以上の大企業のうちの76社<筆者調べ>

となっています。

大企業のボーナスが優先して報道される傾向にありますので、仮に私学でこちらの情報をもとに論理構成すると、ほとんどの学校で実態に合わない結論が導かれてしまいます。


ちなみに、前者の情報の詳細として、「民間シンクタンク4社」のそれぞれの予測額がどうなっているかといえば、

 野村証券   370,627円(前年比1.4%増)

 みずほ証券  367,000円(同0.4%増)

 第一生命経済研究所 371,000円(同1.5%増)

 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 367,500円(同0.5%増)

となっています。

平均所定内賃金が仮に30万円だとすると、概ね1.2ヵ月分くらいにあたることになりますね。


こうやって見てくると、私学の場合には学校によって差こそあれ、所定内賃金も賞与も高い水準であることが多いと思われます。

いつも頑張ってくれる先生方にできる限りの処遇を行いつつ、学校経営の安定化とのバランスを図っていただきたいと思います。


(文責:吉田)


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