これまで通報義務はなかったんだ、という驚きがありました。
日経新聞より。
(会員限定記事となっております。ご了承ください)
こども家庭庁は2025年度にも、保育所や認定こども園で職員による虐待を発見した人に自治体への通報義務を課す。虐待の防止や早期発見につなげ、働く親が安心して子どもを預けられる環境整備を急ぐ。
冒頭、これまではなかったんだ、とお伝えしましたが、正確には、
「保護者による」虐待や「児童養護施設での」虐待には
これまでも通報義務があった一方で、
「保育所などの職員による」虐待は対象外だったそうです。
そんなことがあるはずはない、という前提だったのかもしれません。
来年2025年にも児童福祉法改正案が国会に提出されるようですが、
新たに対象となるのは認可保育所・認可外保育施設、
そして認定こども園、放課後児童クラブ(学童保育)といった施設。
幼稚園についても、所管する文部科学省が同様の義務を課す
法改正を検討しているとのことで、足並みは揃いそうですね。
ちなみに、通報義務が課されるのは
「虐待を受けたと思われる児童を【見つけた人】」。
これは、一緒に働いている職員や施設に出入りする事業者などを
想定してのことのようです。
ただ、通報しなかった場合の罰則は設けないそうで、
罰則なしで実効性に問題がないのか、との疑問もありそうですが、記事には
「保護者による虐待の発見者に通報義務を定めた児童虐待防止法も
罰則は設けていないが、成立翌年の01年度に児童相談所が
相談や通報を受けて対応した「相談対応件数」は2.3万件と
1999年度の2倍に増えた」とあり、
法定の義務とするだけで大きな効果が期待できそうです。
保育士等による園児への虐待事件は各地で相次いでいて、
こども家庭庁の調査によりますと、2022年4~12月に
全国の認可保育所で確認された「不適切な保育」は914件、
うち90件が「虐待」にあたるとの判断になりました。
認可外保育施設や認定こども園などを含めますと
「虐待」は122件に上ったそうで、忌々しき事態です。
ただ、いろいろと縛りがきつくなってしまうと、
保育現場での行動の委縮につながってしまうことも懸念されます。
こども家庭庁は、2023年に保育所での虐待や不適切な保育について
定義や類型を示したガイドラインを公表していますが、
現場が判断しやすいように、より具体的な内容にすることを
検討しているそうです。
それはそれで進めていただくとして、
各園でも具体的な言動を基にした研修を実施するなどして、
子どもの安全と健やかな成長が促されるよう、
努めていただければと願っております。
(文責:吉田)