本日は部活動、特に運動部の指導に関する工夫が報告書にまとまっていましたのでご紹介しましょう。
文部科学省HPより。
平成26年度運動部活動指導の工夫・改善支援事業実践事例報告書:文部科学省
この報告書にどんなことが書いてあるのか、ということを目次から拾うと以下のようになります。
【スポーツ医・科学等を活用した高度な運動部活動指導体制の構築】
(外部指導者を活用しつつ、学校組織全体での運動部活動の適切な指導体制の在り方の検討実践例 )
(専門家の効果的な活用の在り方の検討実践例)
(地域の指導者との効果的な連携)
(新たな時代に即した運動部活動の在り方)
【女子生徒の参加しやすい運動部活動づくり等の多様な運動部活動づくりに向けた指導内容・方法の工夫改善】
(運動習慣の少ない生徒の参加しやすい運動部活動の在り方)
(女子生徒の参加しやすい運動部活動の在り方)
(様々なニーズを持つ生徒が活動しやすい運動部活動の在り方)
(生徒が自ら考えて取り組める様な運動部活動の在り方)
(一人一人の生徒の成長につながる運動部活動の在り方)
(その他運動部活動の指導内容・方法の工夫改善)
そして、この報告書の前提となっているのが、平成25年5月に出された「運動部活動での指導のガイドライン」です。
そのガイドラインに書かれている内容を同じく目次から拾ったのが以下です。
1.本ガイドラインの趣旨について
2.生徒にとってのスポーツの意義
3.運動部活動の学校教育における位置付け、意義、役割等について
4.運動部活動での指導の充実のために必要と考えられる7つの事項
運動部活動での効果的、計画的な指導に向けて
①顧問の教員だけに運営、指導を任せるのではなく、学校組織全体で運動部活動の目標、指導の在り方を考えましょう
②各学校、運動部活動ごとに適切な指導体制を整えましょう
③活動における指導の目標や内容を明確にした計画を策定しましょう実際の活動での効果的な指導に向けて
④適切な指導方法、コミュニケーションの充実等により、生徒の意欲や自主的、自発的な活動を促しましょう
⑤肉体的、精神的な負荷や厳しい指導と体罰等の許されない指導とをしっかり区別しましょう指導力の向上に向けて
⑥最新の研究成果等を踏まえた科学的な指導内容、方法を積極的に取り入れましょう
⑦多様な面で指導力を発揮できるよう、継続的に資質能力の向上を図りましょう
というわけで、きっかけはおそらく体罰の禁止徹底にあったのだろうと推測できるわけですが、それだけにとどまらず、望ましい部活動指導についてのヒントが含まれていることも期待されます。
私学においては、公立校以上に部活動の扱いに気を遣われている学校も少なくないように感じます。
最近は「残業」との絡みで、勤務時間管理上、部活動をどうコントロールするかに悩んでおられる学校も見聞きしております。
さらに、部活動による特色化を図れないか、あるいは教科指導と課外指導のバランスをいかにとるか…などなど、部活動を巡る論点は学校にたくさんあるように思います。
その際に考察の対象となるのが「外部指導員」。
これからは教える側も教わる側もその数が減ってくる中で、学校内部のみでなく、外部の力をうまく活用することが必須です。
かといって、外部者にすべてを丸投げするのは管理責任上、望ましいこととは言えません。
本報告書にはそんな外部指導員の活用事例がたくさん掲載されていますので、外部者からどのように協力を得るか、そのエッセンスを垣間見ていただければと思います。