早くも金曜日ですね。1週間があっという間です。
ニュースを斜め読みしていたら、気になる表題を見つけましたので今日はそちらをお届けします。
朝日新聞より。
文武両道は夢物語? 大学運動部の学業支援、対策進まず:朝日新聞デジタル
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大学の運動部員の文武両道について、朝日新聞社と全国大学体育連合が今年2月、学業や就職支援などについての共同アンケートを実施。
全国大学体育連合は大学の体育に関する研究を行う公益社団法人で、会員数は296校。
本アンケートは大規模大学と体育系大学110校を対象に実施され、うち92校から有効回答が得られました。
その結果と記事による分析、なかなか興味深いものがあります。
まず、記事に掲載されている調査の結果概要は以下の通り。
・学業支援の必要性を感じている大学の割合…70.7%
・実施されている学業支援内容
「試合などで欠席した場合の配慮」…58.7%
「練習時間に配慮した時間割編成」…18.5%
「運動部学生向けの授業開設」…14.1%
「補習」…7.6%
「ない」…29.3%
・学業不振の場合に、クラブ活動の参加制限などの規定はあるか
「全クラブである」…7.6%
「クラブ単位である」…29.3%
「規定はないが、検討している」…15.2%
「規定はなく、検討もしていない」…34.8%
これ以外にも調査項目はあるようなのですが、以下のリンク先に掲載されたダイジェスト以上のことは手元では現時点で不明です。
スポーツ・クラブ統括組織と学修支援・キャリア支援に関する調査結果ダイジェスト
とても興味深かったのは、記事の末尾で紹介されていた全国大学体育連合の専務理事のこのコメント。
「参加制限などの規定がない大学が半数あるのは問題。
また、『欠席した場合の配慮』が、卒業させるための単なる出席免除であれば、学業支援とはいえない」
大学の本来の存在意義が何なのか、というところにも深くかかわる話ではありますが、少なくともコメントの後者に関しては、ホントそうだよなあ、とつぶやいてしまいました。
逆に、それ以外の「配慮」って何だろう?という点も大変興味があります。
いずれにせよ、ここ最近の大学生の学力低下のニュースとあいまって、本アンケートの結果は一つの問題提起になりそうな気がします。
大学の場合にも学業とクラブ活動のバランス、あるいは優先度が課題になっていることが分かりますが、高校や中学でも同様の問題は存在しているように思います。
部活動に限らず、課外活動や行事も含めて、各私学ではそれぞれの理念から導かれたカリキュラムを設け、それを自校の特色として打ち出しているものと思います。
そして活動を続ける中で、生徒たち、あるいは先生方の要望をすべて聞き入れていくと、あれもこれもと活動範囲は広がる一方、かもしれません。
ですが、使える時間は限られています。
自校の存在意義をどこに見出すのか、活動の優先順位をいかにつけていくのか…
これからの学校経営は「自校にしかできないこと」に対して経営資源を思い切って配分できるかが重要な要素になるような気がしてなりません。