気になったニュースは書きとめておくようにしているのですが、少々ネタが溜まり気味の昨今。
特に大学をめぐるニュースが近時いろいろと出ていましたので、今日はそれをまとめてお届けします。
雑多になるかもしれませんがご容赦下さい。
まずはこのニュース。3紙にリンクを張らせていただきます。
東工大:最短4年で修士取得が可能に 16年度から導入(毎日)
(日経と朝日は会員限定記事になっています。ご了承ください)
記事によればその概要は、
・学部と大学院の全科目に難易度に応じた番号を振る
・入学後はまず共通基礎科目の100番台からスタートし、一定の単位を取れば次のレベルの授業を受けられるようになる
・3年間で300番台まで履修して卒業に必要な単位を取った学生の達成度を評価し、認められれば修士課程も1年で必要単位が取れるため、最短4年で修士号取得が可能
という流れになるそうです。
同時に学生が海外留学しやすくなるように2学期制から4学期制に移行するとのことで、かなり大がかりな変化になりそうですね。
ちなみに導入時期が記事間で異なっているのですが、どうやら2016年度からのようです。
続いて2つ目のニュース。
一部のテレビなどでも流れていたようですが、国公立大学では1次、2次と存在している学力試験を1回きりにする、という改革案が政府の教育再生実行会議で議論されているようです。
こちらの概要は
・1次試験で大学入試センター試験を基にした新テストを創設
・結果を点数グループでランク分けして学力水準の目安とする
・2次試験からペーパー試験を廃し、面接など「人物評価」を重視
・実行する大学には補助金などで財政支援する
といったもの。実現すれば大きな制度変更になりますが、その成否やいかに。
続いてのニュース。
以前のこのブログでも書かせてもらったのですが、入試問題というのはその学校がどんな生徒を集めたいのか、ということを表現したものであるはずなのですが、その大切な入口を外注しているというのは、人に例えるならこれから歩む人生のシナリオを外注するようなものではないかと驚きを隠せません。
実はこのニュース、先ほど紹介したこのブログを書いた
直後に流れてきたので、かなり複雑な気持ちになってしまいました。
記事にも「各大学が独自の教育理念に基づいて入学を求める学生像を示すアドミッションポリシーの放棄ともいえ」と厳しめのコメントがなされています。
最後、4本目の記事です。
この記事によれば、各大学の理事長さんの多くは「海外への留学生が今後大きく増えていく」「海外からの留学生も増えていく」というふうに予想していることが分かります。
現時点での留学希望者が少なすぎることも背景にあるのかもしれませんが、現政権が「留学者倍増計画」を掲げていることからしても、方向性としては留学生増に向かうのだろうと考えることができます。
ちなみに、同じ調査の中で「外国人教員も増えそう」との回答が多数を占めました。
加えて、「少子化が進展しても、自らの大学については、10年後に学生数が増加する」と予想する回答が全体の1/3を占めたとのこと。
そのための具体的な取り組みとしても「グローバル人材育成の強化やPR」が「学部の新設・拡充」と並びトップ(51.1%)だったそうです。
大学の変化は高校、中学にも変化を求めることにつながる可能性があります。
その動向はしっかりと注視したいですね。
(文責:吉田)