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寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

恐ろしい病気の話

組織 経営体

年齢を重ねてくると、体のことで心配に思うことが多くなります。

病気にならないよう、健康管理には十分気を付けたいところですが、

だからといって日々節制するのはなかなか難しいですね。

 

さて、病気といえば、「大企業病」という恐ろしい病気をご存じでしょうか。

 

大企業病とは、主に大企業で見られる非効率的な企業体質のことである。

組織が大きくなることにより経営者と従業員の意思疎通が不十分となり、

結果として、組織内部に官僚主義セクショナリズム、事なかれ主義、

縦割り主義などが蔓延し、組織の非活性をもたらす。社員は不要な仕事

を作り出し、細分化された仕事をこなすようになる傾向がある。

 

大企業病 - Wikipedia

 

組織の規模が大きくなれば、このような非効率が生じてしまう可能性があり、

その結果、組織が機能不全を起こし、最悪のケースを招いてしまうことも

考えられます。

 

では、このような事態は大企業に限ったことかというと、

吉野家ホールディングス安部修仁会長のインタビュー記事を見ると

そういう訳ではなさそうです。

 

diamond.jp

 


大企業病と名前がついていますが、規模が大きい会社だけにこの「病気」

が発生するわけではありません。100人規模の中小企業であっても、この

病気にかかることはあります。

予兆としては、現場が仕事の目的を見失い、ルーティンワークとして

「昨日までやってきた仕事を今日もやる」という働き方になり始めたら

危険です。本来であればトップが定めた経営目標に沿って、必要な仕事

が各部門に割り振られ、現場に下りていく。それが、現場の人々が与えら

れた仕事を続けていくうちに、いつの間にか仕事の目的が「今ある仕事

の細かい改善」のみになり、なぜその仕事を自分がやっているのかを

考えなくなる。

 

経営陣からするとすごく劣後の、事業活動の目的からかけ離れた仕事の

精度を一生懸命上げて、それが仕事だと思い込む「手段の目的化」が

起きるのが、大企業病の症状です。

 

これは、引き継ぎの過程で起きることもあります。担当者が交代する

ときに、役割と機能性を伝えずに作業方法だけを伝承する。

または、欠員が出たときにそれまでの業務を精査しないまま、自動的に

後任を補充してしまうのです。

経営計画がたいてい5ヵ年であるように、ほとんどのプロジェクトは

3~5年、どんなに長くても10年以上かかるものはありません。

時間経過とともに経営の目標が変化するので、当然、現場での仕事の

目的やプロセスも変化します。それなのに現場が盲目的に、「これまで

やってきたこと」をなぞって繰り返す。そうすると、組織は柔軟性や

機動性を欠き、おかしくなっていきます。


学校はもちろん企業とは違いますがが、一部の大きな大学法人を除けば

多くの学校法人は中小企業と同等の規模ではないでしょうか。

また、一般企業のようなヒエラルキー型組織と違い、学校は鍋蓋型組織と

呼ばれていますが、今年初めに文部科学省が策定した

「次世代の学校・地域」創生プランにおいては、

学校の組織運営改革として「チーム体制の構築」が求められています。

当然、組織の体制を構築すればそれで終わりというわけではなく、

それぞれが目的やプロセスを常に確認するといった視点は絶対に

欠かすことはできません。

 

なお、安部会長は大企業病を防ぐ方策としてこのように述べられています。

時代とともに、顧客のニーズは変わり、自社を取り巻く事業環境も

どんどん移ろっていきます。30年も経てば人口構成が変わり、技術が

進化し、同じ企業であっても顧客から求められるものの中味が大きく

異なるようになります。そのときどきでニーズに応えられる企業が

生き残るし、新興企業がそれを生み出した場合は、既存企業から

マーケットを奪っていきます。

顧客と企業の主従関係は明らかで、常に「顧客」がマーケットの主役

です。ですから経営陣は「顧客は誰か」を常に考え、社内論理よりも

顧客のニーズに適応しなければいけません

「昔はよかった」と言って、自社の厳しい環境、時代に合わなくなった

ビジネスモデルを変えずに放置していては、未来はありません。

ましてや、「こんなみっともない数字が出せるか」などと言って

問題を直視しなかったり、ごまかしたりするようでは、

もはや企業の衰退は止めようがありません。

今あるヒト・モノ・カネをきちんと未来のために生かす。

このことが経営陣のみならず社員の念頭にあれば、大企業病

起きにくくなるでしょう。

 

企業の大命題は事業の永続です。

学校も同じく永続しなければいけません。

 

ただし、少子化の進行等、学校経営を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。

現在地(現状)をしっかりと確認し、目的地(理想)をしっかりと見据え、

多くの課題を乗り越えていくためには、学校一丸となって進んでいく

しか方法はありません。

 

そのためにも、「大企業病」の予防は絶対に欠かすことはできませんね。

すでに罹っている場合は早期治療が必要です・・・。

 

(文責:木村)