もう随分前になりますが、『「自分時間」のための段取力』という本を出して以降、周囲から「どうやったら段取よく仕事ができますか?」という質問をよく受ける私。
「○○してみてはどうですか?」と、なるべく具体的な方法論をお伝えするようにはしているのですが、
「その方法はこの業界では無理ですよ」「ウチはそんなの無理だ」
と、「自分たちは例外なんだ」という反応が大半なのも事実。
そんな中、少し前に出たこの記事には激しく反応してしまいました。
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先月の記事ですので「来月」となっていますが、この10月から実施されている施策のようです。
残業禁止が最も難しいと言われる商社が打ち出した方針だけに、同じく残業禁止という施策を採りにくいと言われている学校業界においても考える余地のありそうなニュースではないでしょうか。
記事によれば、残業禁止を進めるための方法論として以下のものが挙げられています。
1.残業の事前申請制度の導入
2.早朝勤務による割増手当の支払
3.会議を朝に実施
4.外出後の直帰推奨
これらは要するに、「夜遅くまで残るのではなく、朝早く出勤しなさい」というメッセージ。
ただ、個人的な感覚では、同じ仕事量をこなすことを前提にすれば、
「夜の残業」より「朝の前業」のほうが短時間で終えられる
ことが圧倒的に多いと思いますし、それ以上に
朝へのシフトで優先順位の低い仕事をやらなくなる
という効果もあると思っています。
通常、このような施策はなかなか貫徹される例が少ないのですが、今回の伊藤忠商事には大いに期待したいと思います。
そして同じ取組を学校でもやってみる…というのはいかがでしょうか。
学校は特に教職員さんの健康が何より重要です。
長時間勤務を避けるためにも、夜から朝へのシフトは一定の効果があるはずですので。
そしてもうひとつ興味深いのは、同じ記事に記載されていた日本能率協会総合研究所の広田薫主幹研究員による『減らせる「無駄な残業」の9パターン』。
ほとんどの残業がこれに該当するのでは…と私は感じます。
さて皆さんの職場はいかがでしょうか。
ぜひ意識したいのは、これらを理由にしている残業は「減らせる無駄な残業」に該当する、という点です。
以下、広田さんによる分類のうちの一部をご紹介して、本日のブログを終えたいと思います。
ひとりよがり型 十分相談せずに仕事を進め、結局やり直し
罰ゲーム型 優秀な人が遅くまで働き、自分も帰りづらい
だらだら型 仕事の密度が薄く、だらだらしている
なりゆきまかせ型 十分な準備をせず、納期直前に忙しくなる
自己満足型 重要な部分を見極めず、すべて完璧をめざす
(文責:吉田)