寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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63.5%…新指導要領「ポイント絞る」小学教諭

 新学習指導要領が4月から小学校で、その1年後には中学校で全面実施され、教える内容が増える。その対策として現場の教師は「ポイントを絞って教える」「授業の進度を速める」などを考えていることが、ベネッセ教育研究開発センターの調査でわかった。

 調査は昨年8~9月に実施し、公立小中の教員5515人の回答を集計したところ、「ポイントを絞って教える」が最も多く、小学校で63.5%、中学校で60.6%あった。

 次いで「授業の進度を速める」が小55.4%、中34.5%。「家庭学習指導を強化」は小28.7%、中30.2%。「宿題などを増やす」小23.3%、中16.5%と続いた。一方、「今のままで対応できる」とした教師は小9.8%、中21.0%にとどまった。

 増加した内容を教室で十分に消化できなければ、児童生徒間の学力格差拡大につながりかねない。拡大の不安を感じる校長は、調査でも小70.7%、中63.8%いた。そんな事態にならないことを祈りたい。(石塚公康)

(2011年3月16日 読売新聞)

新指導要領への対応、現実的にはいくつかの方法を複合的に実行することになるのでしょう。ちなみに、文部科学省HPを拝見しますと、「学習指導要領改訂の基本的考え方」として次のように記載されています。

現行学習指導要領の理念である「生きる力」をはぐくむこと

         ↓

この理念は新しい学習指導要領に引き継がれます。

ただし、『「生きる力」をはぐくむという理念を実現するためのこれまでの手立てに課題』があったとして、指導要領を改訂したとのこと。そのポイントは次の通りとなっています。

改正教育基本法等を踏まえた学習指導要領改訂
「生きる力」という理念の共有
基礎的・基本的な知識・技能の習得
思考力・判断力・表現力等の育成
確かな学力を確立するために必要な時間の確保
学習意欲の向上や学習習慣の確立
豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実

目的を見据え、それをどのように達成するのか。方法論に答えはありませんが、「何のため、誰のための教育か」という目的を見失わないことが何よりも肝要だと思います。(JTC/吉田俊也)