本日は、文部科学省に設置された「次世代の学校指導体制強化のためのタスクフォース」の中間報告をご紹介します。
文部科学省HPからのリンクです。
次世代の学校指導体制の在り方について(中間まとめ):文部科学省
上記リンク先にあるページには「概要」「本文」の両方が掲載されています。
ざっとご覧いただくには「概要」が適していますので、そちらの中から「イメージ図」を引用しておきましょう。
こちらをご覧いただいてお分かりになるように、本タスクフォースが扱うテーマは
・特別支援
・貧困対策
・外国人支援
・いじめ防止
という内容になっており、どちらかと言えば国家の政策という色合いが濃いものになっていますから、各私学の経営とは直接結びつかないかもしれません。
ただ、この国の教育施策が何をトピックに動こうとしているのか、という点について理解しておくことは重要です。
特に、現状における学校の課題として抽出されている以下の内容は、私学においても動揺にあてはまり、解決を要するものとして認識すべきでしょう。
〇 教員が、教科指導・生徒指導・部活動指導等を一体的に行う「日本型学校教育」は、国際的にも高く評価される大きな成果である一方、教員に大きな負担を強いている。
〇 世界トップレベルの学力を維持する一方、根拠・理由を示して自分の考えを述べること等に課題。
〇 義務標準法に基づく、主に標準的な授業時数に応じた算定による教職員配置にとどまり、加配等の特別な措置はなかなか採りづらいこと。
以前は、現代ほどにニーズが多様でなく、教員が単独の力でそれに対応することも不可能ではなかったでしょう。
しかしながら、昨今の学校を取り巻く状況を勘案するに、もはや教員が単身で数十名の生徒や保護者のニーズすべてに対処できるなんてことはあり得ません。
ひとりの生徒を、学校がチームとして支援する。
私学こそ、その先鞭をつけるにふさわしい存在ではないでしょうか。
学校が本来の意味で「組織」になれれば、有能な教職員の力を何杯にもできる可能性を、私はひしひしと感じています。