寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

派遣時給、一段と上昇

大学入試センター試験が終わりましたね。

ここのところは私立中学を中心に受験シーズン真っ只中。

私学の皆様には日々、ご心配の連続ではないでしょうか。

毎度のことながら、ご自愛いただくよう祈るばかりです。

 

さて本日は労務関連の統計をご紹介します。

 

派遣時給、一段と上昇 三大都市圏12月、技術者求人増 :日本経済新聞

 

2014年12月の三大都市圏(関東・東海・関西)における派遣社員の平均時給は、前年同月比2.4%増の1,567円。

派遣社員の募集時給は19カ月連続で前年同月を上回り、2007年2月の調査開始以来、過去最高の水準を更新したとのことです。

内訳としては、依然人手不足が厳しいIT分野などの「IT・技術系」の時給が約5%の上昇と幅が大きくなっています。

 

詳しくご覧になりたい方は、情報元のレポートがこちらに掲載されていますのでご参考になさってください。

ニュースリリース:2014年12月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査 リクルートジョブズ

 

ちなみにこのレポートを見ると、関西地区の派遣時給は他地域よりも増加幅が大きく、前年同月比47円増加、増減率+3.4%となっており、レポートには総括コメントとして以下の通り記載されています。

職種別では、「IT・技術系」(前年同月比増減額+110円、増減率+6.7%)をはじめとするすべての職種で前年同月比プラスとなった。前月比は、「IT・技術系」(前月比増減額+26円、増減率+1.5%)、「クリエイティブ系」(同+8円、+0.6%)、「オフィスワーク系」(同+5円、+0.4%)、「医療介護・教育系」(同+2円、+0.1%)でプラスとなった。

 なるほど、教育系も上がっているのか…と思い、さらに長期時系列のデータに視点を移してみると、少し異なる状況が見えてきました。

このレポートには過去5年間の時給推移が掲載されているのですが、「オフィスワーク系」「営業・販売・サービス系」「IT・技術系」「クリエイティブ系」「医療介護・教育系」の5つのカテゴリのうち、2010年1月よりも2014年12月の時給が高くなっているのは「オフィスワーク系」「営業・販売・サービス系」「IT・技術系」の3つ。

つまり「医療介護・教育系」は5年前よりも時給が下がっていて、ここ3ヵ月でやや戻したものの、4か月前には43円と大幅な下落を経験しています。

社会性の高い職業が集まるこのカテゴリが時給をそれほど上げられていない現状が見えてきますね…

一方、事務を担当するオフィスワーク系は5年前よりも36円増。

大きな伸びとは言えませんが、5年間で3%程度は時給アップとなっているようです。

 

私学において派遣社員さんと契約されているケースはここ最近少なくないように感じられます。

業務負荷が高まる中で派遣人材の活用は今後も引き続きニーズがあるものと思われますが、同時に継続雇用との兼ね合いで、適切な人事施策が求められます。

今回は時給の情報提供でしたが、御校での人材の調達と配置についてお考えいただくきっかけになればと思います。