通信制が大幅に増えている一方、
定時制をめぐっては廃止の議論も多くなっているようです。
日経新聞より。
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東京都が都立夜間定時制高校6校で2026年度から生徒募集を停止する方針をめぐり、関係者の間で賛否が交錯している。チャレンジスクールなど多様な生徒を受け入れる環境の整備は進むが、夜間定時制ならではのメリットが損なわれるとの指摘もある。外国籍や不登校経験などの生徒を取り残さない体制を維持できるかが焦点となる。
記事に登場する東京都立町田高校の定時制の生徒数は4学年計98人で、
そのうち不登校経験者が約5割に上るそうです。
東京都全体で見ても、都立高の不登校生徒の6割超が
定時制課程に在籍している、と記されています。
また、夜間定時制は外国ルーツの生徒のセーフティーネットにもなっていて、
町田高には外国籍の生徒が6人在籍、
これに外国ルーツがある生徒を含めると
生徒数に占める割合は15%超といいます。
一方で、以前は夜間定時制の中心的存在だった「勤労青少年」は
大きく減少していて、それが大きな要因かどうかは別として、
入学者減少に歯止めがかからず、
2024年度の入学者選抜の応募倍率は0.31倍となっています。
その結果、東京都では記事タイトルにある通り、
6校で募集を停止すると表明しています。
その代わり、不登校や高校中退を経験した生徒らを受け入れる
「チャレンジスクール」は拡大を図るそうで、
すでに設置されたチャレンジスクールでは受検倍率も2倍を超え、
人気が上がっているようです。
ただ、公立校の役割を考えれば、それでいいのか、
という想いは私にもあります。
夜間定時制の縮小には反発の声もある。募集停止となる6校の存続を求め、6月に7つの市民団体が署名1万3192筆を都教委に提出した。元教員の多賀哲弥さんは「受検倍率が1倍を超える学校ではカバーしきれない多様な生徒を幅広く受け入れる場所も必要だ」と主張する。
法政大学の児美川孝一郎教授(教育学)も「都教委は『誰一人取り残さない教育』を掲げているが、縮小がその方針にかなっているかどうか疑問だ」と指摘する。
このブログでは何度も言及していますが、
私立と公立の真の意味での差異はまさにここにある、と思います。
地域の子どもたちすべての受け皿になるべき公立校は、
その役割を放棄してはならない、と考えますがいかがでしょうか。
そして一方で、私学は建学の精神を根底に置いた特色教育、先進教育を実践し、
日本のあるべき教育の先鞭を付ける役割を担うべきでしょう。
最近は公立校が私学のような特色教育を行う例が増えてきていますが、
私学は決してそのような動きに負けてはなりません。
両者が自らの役割を全うしていくことこそが、
健全な教育の体制を築くことになるはずです。
(文責:吉田)