寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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河合塾が東京で中高一貫校設立へ 海外名門大進学めざす

今朝の新聞で釘づけになったニュースをお届けしたいと思います。


河合塾が東京で中高一貫校設立へ 海外名門大進学めざす

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河合塾」は、言わずと知れた有名予備校。私も高校生の頃は同塾主催の「全統模試」で随分お世話になりました。

学習塾は寡占化が進んでいますが、中でも超大手塾としての存在感を持っています。

そんな河合塾

「首都圏で中学・高校を運営してグローバルな人材を育てるノウハウを蓄積する新しい道を模索していた」(同記事より)

とのことで、そのような状況下で中高一貫校の運営という意思決定をされたようです。


記事の中で注目したのは次の点です。

・定員割れるする私学が多い中で学校を「新設」することは難しいと判断し、既存の学校を活用する形を選択したこと

・対象となる既存校(東京学園高校)には124年もの歴史がある一方、近年は定員割れ・赤字経営が続いていたこと

・現在は1学年定員280人の男子校だが、新校は男女共学で1学年80人程度まで規模を縮小すること

・主に海外の有力大学への進学に照準を合わせ、教員の半数を海外から招いて英語教育に力を入れること

・現在の高校は存続させたまま併設の中学校を新設し、17年春入学の中学1年生から募集を始めること

なお参考までに、朝日新聞には同校に関する別の記事も掲載されています。

「東大はワン・オブ・ゼム」 河合塾の中高一貫校


河合塾さんはもともとが私企業ということで、安定的な経営に関して相当詰めてお考えになられたことと思います。

一方で、強固な受験ノウハウを持つ、という強みを活かした教育内容の構成も可能でしょうから、

当初から進学先や教育内容について旗印を掲げ、その魅力を存分に打ち出されることでしょう。


100年以上の歴史を持っていても、そのことが今後の安泰を確約してくれるわけでは決してありません。

自らの学校運営が今後に向けても社会に受け入れられ、同時に教育者としての質を確保、向上できるのか。

私学には経営体として当然の義務であるそれらの条件が求められます。


(文責:吉田)

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