少し遅くなってしまいましたが、夏のセミナーのご報告をさせていただきます。
まずは暑い中、日によっては強い降雨の中、弊社のセミナーに足をお運びいただいた皆様に、まずはお礼申し上げます。
夏休みは自己研鑽の絶好の機会、という認識の下、少しでも学校関係者の皆様に「学び」「気付き」の場を提供できればと始めたこのセミナー。夏のセミナー開催は今年が3年目を迎えますが、過去最高の参加者数に恵まれました。本当にありがとうございます。
今年からは年を通じてのセミナーに衣替えしておりますが、このセミナーでは各校の皆様に少しでも人的関係性を広げていただきたいという願いもあり、名刺交換やグループワークも採り入れて実施させていただいております。ある学校関係者の方からは「今年になって急に名刺の減りが早くなったのはこのセミナーが原因のようです」と、嬉しい(?)お言葉もいただきました。
先月8月は4回のセミナーを実施。テーマはそれぞれ人事考課・人材育成・労務管理・財政健全化と、私学経営における現時点での重要課題を採り上げたつもりです。ちなみにこれらのテーマ選定は昨年度のセミナーで受講生各位からのリクエストが多かったものでもあり、ご関心は高かったのではないでしょうか。
8月2日開催の「人事考課制度導入のポイント」では、人事考課制度を導入する際にぜひご留意いただきたいことを考えてみました。
人事考課の主たる目的は給与を変動させることではなく、人を育てることにあるということ。そして、導入後の考課者訓練と面談がいかに重要なものであるかといったことが話題の中心でした。この日は終了後も質問がたくさん出ましたので、それだけご興味を抱いていただけたものと感謝しております。
8月9日開催の「コンサルタントが教える『利益』の意味」では、教育現場において時折見られる「儲けようとすることは悪である」といった観念がなぜ存在しているのか、そしてそれがなぜ誤った考え方であるのかといった点にスポットを当てて講義を構成しました。
参加されたある現場管理職の先生からは「考え方自体がとても勉強になった」とのご感想をいただきました。意図しているテーマが題目からは少し伝わりづらかったのか、ご参加された方は非常に少なかったのですが、むしろそれが勉強会的な雰囲気を醸すことになり、結果的には良かったのかもしれません。
8月23日開催の「教育現場における適切な労務管理に向けて」では、弊社提携先の社会保険労務士に講義を担当してもらいました。
労働法の該当部分の解説も含め、行政が私学に対して何を求めているのか、またその要請に対してどのような方法で応えることが現場にも管理の上でも適切なのかといった点について情報を共有することができたように思います。これまで私学において労務管理はそれほど大きな重要性を持っていなかったかもしれませんが、今後はそうはいかないということが私自身もよく理解できました。
そして8月30日開催の「学校財政の健全化策を探る」では、決算書の読み方を簡単にふりかえった上で、財政健全化に向けた一連の流れ(グッドサイクル)を作ることの重要性、またそれをどのように実現するかについて解説させていただきました。
学校においては施設維持という重要命題が存在するため、一般企業以上に収支差額の確保が重要になります。この点、収入増あるいは経費減によってそれを継続的に実現するための仕組みづくりは今後ますます重要性が高まってくるでしょう。
以上、8月は4回のセミナーを実施させていただきました。それぞれの回で何かしらの気付きがあれば…と心から願っております。
そして今年度はあと4回、セミナー開催を予定しております。
ちょっとした気付きを得るために、また知識を補充するために、そして他校の方とのつながりを求めに、ぜひともお気軽に足をお運びください。
(文責:吉田)