寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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ボタン付けだってテストします 群馬、独自の学力調査

asahi.com

2011年2月8日8時32分

 群馬県で7日、家庭科や音楽などの実技を含む独自の学力調査が始まった。県内の小学5年生、中学2年生が対象。独自の学力調査を行う都道府県は珍しくないが、文部科学省は「実技教科の調査をしている都道府県は他に聞いたことがない」と話す。

 対象教科は社会、理科、音楽、図画工作・美術、家庭・技術家庭で、中2は英語も含む計6教科。社会以外は筆記に加えて実技調査もある。

 小学校の家庭科の実技調査は「ボタン付け」。児童一人ひとりにボタンと布、針、糸が配られ、10分間でボタンを一つ付ける課題に取り組んだ。ボタンの裏表が合っているか、留めやすいよう布からボタンを浮かして付けているかなどが採点のポイントだという。約110人が受けた安中市の小学校の男児(10)は「玉結びがうまくできなかったけど、きちんと付けられた」とほっとした表情を浮かべた。

 群馬県教育委員会によると、県内から抽出された177校の約1万5千人(実技調査はうち36校約1300人)が受けている。全国学力調査の対象になっている国語、算数・数学以外の教科の学力を測るのが目的。実技教科は専門外の教員が教えることも多く、道具の使い方や作業のポイントをしっかり教えないまま授業が進んでしまうこともあり、「学力調査」で習得度を調べる必要があると判断したという。

 家庭科以外の教科は8日以降に行う学校があるため未発表だが、理科の実験器具の操作や英語の聞き取りなどを行う予定。1問ずつ県内全体の正答率をまとめ、4月に結果を発表する予定。(木下こゆる)

何でもかんでも「受験に必要だから」「点になるかならないか」で判断する風潮が強い学校業界ですが、このような面白い取組みもあるんですね(とはいえ、結局テストが中心の思考になってはいるのですが)。決め台詞である「ここ、テストに出るからな」というフレーズ以外に授業の魅力を作り出せない教師は困ったものですが、それを受ける立場の生徒、いやその親がまずは思考の転換を図らねばならないのかもしれません。大人になってから「ボタンつけができる」ことは、「方程式が解ける」よりもずっと大切なことだと感じますので…(JTC/吉田俊也)