短い記事ですが、心を配っておきたいニュースです。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
子どものころに親などからの虐待を経験した10~60代の75%が、学校の先生に相談しなかったと答えたことが民間団体の調査で分かった。団体は、被害を信じないといったことが子どもの相談しづらさにつながるため、聞く側の意識や対応を変えることが必要だとしている。
この調査を実施したのは「ACHAプロジェクト」です。
この団体は、児童養護施設や里親の元で育ったり、
虐待を受けたりした若者を支援しています。
同団体が支援する人や、SNSで募集した計1005人を対象に、
2021年6~7月にインターネット上で行われたものとのことですので、
調査時期は少し前になってしまいますが、ご了承ください。
「学校の先生に相談をしたことがあるか」については、
回答した人の75%が相談しなかったと回答。
相談しなかったケースが圧倒的多数、と言えそうです。
一方で、相談相手を複数回答で尋ねると、
「担任の先生」が29%で最多となっており、
「保健室の先生」が18%、「友人」が17%で続いています。
相談しにくいことであるために、
そもそも相談したケースが少ないのかもしれませんが、
相談する際には学校の先生がやはり身近な存在になることが分かります。
そう考えれば、この記事のタイトルには少々悪意すら感じてしまいますが…
気を付けたいのはその対応です。
自由回答では「『あんないい親があり得ない』と言われ、信用されなかった」「自分の許可がないまま親に電話をされた」など、相談後の対応で苦痛を感じたとの意見が多く挙げられた。
団体の山本昌子代表は「まずは相談をした子どもの訴えを信じて真剣に対応することが必要だ」と話している。
学校ではいろいろな子どもたちの悩みが寄せられることと思います。
それを校園内ですべて解決できるわけではないと思いますが、
悩みの「窓口」としての機能は大切にする必要がありそうです。
ぜひともご参考になさってください。
(文責:吉田)