80億人、という数字をどう受け止められますでしょうか。
日経新聞より。
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世界の人口が(11月)15日、80億人の大台に到達する。国連の推計によると、70億人に達した2010年から12年間で10億人増えた。出生率の低下などで人口増加率は鈍化が進み、20年に戦後初めて1%を下回った。新興国含め幅広い国々で少子高齢化が進む中、持続的な経済成長の実現が世界の課題となる。
私自身、世界の人口を始めて意識した頃のその数字は「50億人」でした。
それが今や80億人。ものすごい増え方だなあ…と思ったのもつかの間、
人口増加のペースは鈍化している、と記事は伝えています。
下のグラフでもそのことが分かりやすく表現されています。
人口増加率は、1950年には1.73%でしたが、1963年に2.27%まで加速、
ただその後は鈍化に転じ、1990年代には1.5%を下回り、
2020年には1%を割り込みました。
世界の人口が80億人から90億人に増えるのには15年かかり、
90億人から100億人にはさらに21年かかるとのこと。
そして2086年に人口増減率はマイナスに転じるとの見通しです。
下のグラフでもその様子が示されています。
世界的な出生率の低下は乳幼児死亡率の改善、教育水準の上昇、家族計画の普及、女性活躍に対する社会制度の対応の遅れなど様々な要因が背景にある。人口爆発の回避は国の発展に追い風となるが、一定期間後には高齢化と人口減少が避けられず、成長の足かせとなる。
日本ではすでに人口減少が始まっていますが、
世界的にも人口減が進む見通しで、国連推計では
2020年に韓国やロシアで人口増減率がマイナスとなり、
中国も2022年から人口減少局面に入るとの推計になっています。
タイは2029年、台湾も2030年に人口減が始まり、
ヨーロッパでもすでにイタリアやポルトガル、東欧各国で
人口減少が進んでいます。
さて、世界的に人口が減少していく未来の社会において、
私学にはどのような経営が求められるのでしょうか。
既存の市場が縮小し、世界的にも市場が縮小する中で、
やはり私学は適切な規模設定が不可欠である気がします。
同時に、トレンドは常に変化し、私たちの常識を覆していきます。
子どもたちの未来を想い、最善を尽くせる大人でありたいと
自らに対しても願う、そんな記事でした。
(文責:吉田)