またひとつ、新たな教育内容が初等中等教育に加わることになりそうです。
日経新聞より。
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創造性や探求心を養うための起業家教育が小中高校段階から強化される。これまでは大学生向けが中心だったが、海外と比べ起業の動きは低調だった。文部科学省はイノベーションの担い手の育成に向け、支援事業の対象を2023年度から小中高生へ拡大する。早期の起業家教育が定着するうえで、学校現場の認識のばらつきが課題だ。
上の文章にもある通り、今回の記事は「支援対象事業の拡大」
となっていますので、教科教育に追加される、といったものではなく、
セミナーや出前講座の実施などが想定されているようです。
これまでは大学が中心だった起業家教育をより早期から、というのは、
日本ではなかなか起業の機運が高まらないからだそうで、
統計でみてもそのことは確かに言えるようです。
下のグラフは各国の起業準備中などの人の割合を示していますが、
日本は経年で上昇しているものの、
アメリカや韓国とは依然差が大きい状況です。
(2020年は掲載国の中で唯一、
前年より増えているのは少々興味深くはありますが…)
早期の起業家教育は世界の潮流になりつつある。フィンランドは14年、小中学生に必要な能力の一つとしてアントレプレナーシップ(起業家精神)を明示し、職業体験などのプログラムを導入した。近年も有力なスタートアップ企業が誕生している。
日本でも地域によって取り組みを積極的に行っている例はあるものの、
起業家教育の重要性についての認識には学校現場で差があり、
起業家教育プログラムを提供する企業が参加学校を募ろうとしても、
忙しさを理由に断られるケースもあったとのこと。
確かに学校現場は忙しいですから、やむを得ない面もあると感じますし、
新たに始めることがあるなら、何かやめることがあってしかるべき、
とも思います。
今の日本では、何でもかんでも学校に任せる風潮があることが
起業家教育の広がりにくさにつながっているかもしれませんね。
ただ、今後に向け起業家教育は国の施策として力点が置かれることは
方向性として確定的とみられます。
子どもたちのよりよい育ちと学びのために、
貴校園として何ができるか、何をすべきかをご検討いただければと思います。
(文責:吉田)