その予算の一部を私学に回してくれれば…
と感じてしまうタイトルです。日経新聞より。
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公立学校のオンライン学習促進のため家庭に貸与する「Wi-Fiルーター」の購入費補助事業の活用状況を会計検査院が抽出調査したところ、6割超の11万台以上が一度も貸し出されていなかったことが(10月)19日、分かった。検査院は、必要数を把握するための自治体による事前調査が不十分だったなどと指摘。所管する文部科学省に家庭学習以外での活用方法も検討するよう求めた。
このルーターに対する予算措置は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
2020年4月に始まったそうです。
そして今回、会計検査院は、本事業を活用し、242自治体が整備した
178,325台を抽出し、2021年度末までの使用状況について調査したところ、
113,315台が一度も家庭向けに貸し出されていなかったそうです。
貸出率が低い自治体に理由を聞いたところ、
「コロナ禍で家庭でネット環境の整備が進んだため、貸出希望者が少なくなった」
「(緊急時に備えてルーターを準備していたが)地域一斉の臨時休校は行わなかった」
「端末を家庭に持ち帰る取り組みが進んでいない」
といった理由が並んでいます。
緊急事態であったことは否めませんし、厳格な予測は難しかっただろう、
とは思います。が、貸出用の機器が1度も貸し出されていない事例が
全体の半数を大きく超えているというのは、
やはり少々お金の使い方が杜撰ではないか、と感じざるを得ません。
さて、これを他山の石とするならば、
貴校園でも購入したけれど倉庫に眠ったまま、
といった機器や設備、備品などはありませんでしょうか。
もしあるなら、その購入の際、どの程度慎重に検討されましたでしょうか。
購入後のことを正確に予測することはできなくても、
そのお金をその備品類に使うことの優先度をしっかり吟味することは
厳しい経営環境を考えれば当然のことと言えるでしょう。
あれば便利なもの、は山ほどあります。
が、限られた財源をどう活用するか、
そして、せっかく購入したものが無駄なく使われているか、
といった点はぜひとも各校園で検討や検証を重ねていただきたいと思います。
(文責:吉田)