小さめの記事でしたが、少し気になりましたのでご紹介します。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
公立学校の教員採用試験の競争倍率低下が続いていることを受け中央教育審議会の部会は9日、採用試験の早期化などを盛り込んだ提言案を大筋で了承した。民間企業の就職活動が早まる中、人材確保で不利にならないよう採用日程の前倒しを検討するよう求めた。
現在の一般的な教員採用の流れとしては、
大学4年の夏に試験があり、9~10月に合格発表をするという形。
今回の提言ではこれをより早めようという内容になるようです。
先般ニュースになっていた、国家公務員試験の実施時期前倒しが
ひとつの後押しになったようで、最終答申は年内の予定とのことです。
近年は進学も就職も安全志向が強いと言われ、
早めの内定が就職先決定の大きな要素になっていることは確かにそうだと感じます。
ただ、教員採用試験の競争倍率低下は果たして
そのことが根本要因かと問われれば、やはり違うと感じます。
記事にもこう書かれています。
文部科学省が9日公表した調査によると、2021年度実施の公立小学校の教員採用試験の競争倍率が全国平均で2.5倍で、3年続けて過去最低を更新した。教員の長時間労働などを背景に全国的に受験者の減少が続き、教員の質を保てなくなる懸念がある。
(太字の加工は筆者によるものです)
学校という場は、子どもたちの育ちに関わるとてもやりがいのある場所です。
ただし、そこには自らの家庭や健康等への代償が伴うことが当たり前、
という風潮がこれまで根強くあったようにも思います。
良好な環境で働けるという、職場としての魅力は
今後において不可欠の要素でしょう。
教員になりたいという志を持つ学生たちが気持ちよく就職できるよう、
試験のタイミング以外にも改善すべき点が多くあるように思うのですが
いかがでしょうか。
貴校園の採用活動においてもぜひとも考えてみていただければ幸いです。
(文責:吉田)