「生徒指導提要」が改訂される、とのニュースです。
恥ずかしながら、私、「生徒指導提要」というものの存在をよく知りませんでした。
が今回の記事を読んで、学校生活において重要な位置づけのものだと感じました。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
文部科学省の有識者会議は(7月)22日、小中高校の教員向けの手引書「生徒指導提要」の改訂素案をまとめた。改訂は12年ぶりで、「ブラック校則」と呼ばれる不合理な校則の見直しを重視。外部の評価を反映させるため校則を学校のホームページで公開するよう呼びかけた。教育現場での提要の認知度は十分とは言えず、浸透が課題になる。
この改訂は今夏をめどに作業を終えて、
文科省のホームページで公開される予定とのことです。
概要は下の表にまとめてあります。
まず、大きな見直しとなったのが校則への対応を巡る記述。
この素案では、校則について、
「社会通念に照らして合理的と認められる範囲で校長が定める」
という現行の枠組みは維持したうえで、
「少数派の意見も尊重し、児童生徒の能力や自主性を伸ばすものと
なるよう配慮が必要」
「実態にそぐわない厳しすぎる校則が
児童生徒の成長にマイナスにはたらくことがある」
とし、適切な運用に向けては以下のような対応を例示しました。
・学内外から参照できるよう学校のホームページで校則を公開する
・児童・生徒会や保護者会で見直しを議論する機会を設ける
校則のことに加え、素案ではSNSを悪用したいじめへの対応策も盛り込まれ、
家庭や警察との連携に努めるよう要請したほか、
自殺予防体制としてSNSを活用した相談体制の拡充も求めています。
また性の多様性への理解など、
前回改訂以降で認知が進んだ様々な課題について記述が増えました。
ただし、この提要は生徒指導を行う際の指針であって、
強制力は持っていないようです。
また、有識者会議に提出された資料によりますと、
提要は各学校には配布されるものの、1冊200ページを超えるもので、
教員一人ひとりには行き渡らず、参照する機会も限られており、
若い教員の認知度は低いようです。
この記事を読む限り、提要の中身は公私を問わず該当するものだと感じます。
が、私学の校則に関しては、次のような記事も出ていました。
私学の自治は大切なもの、だからこそ、
生徒が守るべきルールも常に妥当性が求められるはずです。
貴校園ではこの提要を活用されていますでしょうか。
自校園での取組の方針を確たるものにするためにも、
こういった材料を活用していくといいのではないでしょうか。
(文責:吉田)