教員不足の解消、組織風土の改善、そして教育技術の向上…
メリットは数多くありそうだ、と感じました。
日経新聞より。
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記事に登場するのは東京・新渡戸文化小学校の加藤教諭。
加藤先生は同校に勤めて3年目で、塾講師という別の顔も持っておられます。
よって、毎週金曜日は学校に出勤しません。
その加藤先生の働き方に合わせて、現在担当する小学1年生では
「チーム担任制」が採用され、2クラスを同僚と3人で受け持ち、
合間に生徒の状況を密に情報交換しているそうです。
生徒と向き合う時間は減ったが、得るものは大きい。「指導方法で悩んでも1日離れればリセットでき、アイデアが生まれやすい。塾では幼稚園児からの成長を見ており、子供への多様な関わり方を学べるのも強み」
幼稚園から短大まである新渡戸文化学園では、
教職員60人のうち、加藤先生のような副業先生が半数以上を占めている、
というから驚きです。
そして、このような多様な経験を持つ教員たちが在籍することで、
先進的な授業が次々誕生しているそうで、一例が高校の修学旅行廃止。
生徒が行き先などを決めて社会課題に出会う旅、
「スタディーツアー」を実施していらっしゃいます。
仕事への満足度は高く、3年間で約20人の新任教員が集まった。効率的な働き方もあってか残業時間も減少傾向だ。3年前の理事長就任以来、副業を推進する平岩国泰は「教師といっても色々な選択肢がある。多様な人材に集まってほしい。教師を憧れの職業にしたい」と話す。
実際、副業で教育を改革したいという潜在需要は大きく、
民間企業が2020年に始めた学校と外部の講師希望者をつなぐサービス
「複業先生」では、これまで小中高54校で約600人のマッチングに成功した、
と記事で紹介されています。
学校現場はどうしても、一般社会との接点が希薄になりがちです。
特に教員は多忙さもあり、学校での活動に終始することも多くなりますので、
副業という形で民間人を活用するという発想は
ぜひ念頭に置いておきたいですね。
企業勤務であっても、教育に携わりたいという方は
それなりにいらっしゃると思いますので。
(文責:吉田)