一昨日は人口。昨日は女性就労。そして本日はシニア就労。
統計に関する記事を続けておりますがご了承ください。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
高齢者の労働参加に急ブレーキがかかっている。就業に関する政府統計の分析からは、新型コロナウイルス禍で高齢層の就労意欲が低下し、一部が就業をやめている実態が浮かぶ。背景にはコロナ感染への不安や、希望する仕事が減ったことなどがありそうだ。意欲ある高齢者に働き続けてもらい、労働力人口を下支えするには就労環境の改善が急がれる。
昨日のブログでは、女性の就労が進んでいる、との内容をお届けしましたが、
本日の記事は高齢者の就労がむしろ減っている、というものです。
下のグラフは記事に付されていたもので、
非労働力人口に対する高齢男性の寄与度を示しています。
確かにコロナ禍で潮目が変わった、という様子が見て取れます。
コロナ禍では主に65~74歳男性が非労働力人口を増やす要因になっている、
と記事は指摘していますが、その主たる要因はやはり感染不安。
全国シルバー人材センター事業協会によりますと、
2020年の会員数はおよそ20年ぶりに70万人を割り、
同協会は「コロナ禍で外出を控えたい人や、
希望する仕事が減ったことで登録を辞めた人がいる」とみています。
そしてもうひとつ、コロナ禍によって特に小規模事業者が倒産したり、
事業継続を断念したりするケースも増えているようです。
小規模経営が多い自営業者には、高齢者が多いため、
これも非労働力人口を増やす一因になっていると考えられます。
さてこの記事を、私学関係各位はどう捉えられますでしょうか。
高齢者の就労意欲が減退している、というふうに考えるのではなく、
市場に働き手となる可能性のある高齢者が増えた、と考えれば、
人手不足に悩む私学にとっては朗報、とも言えるかもしれません。
高齢者といっても、60代、いや70代でも精力的に活動されている方は
本当に多くいらっしゃるものです。
貴校園内の就労条件を整備して、
力になっていただく方策を見出してみてはいかがでしょうか。
(文責:吉田)