寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

公立小中の統合437件

少子化と人口偏在が学校に大きな影響を与えています。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

2019~21年度の3年間で、公立小中学校の統合事例が437件あったことが12日までに、文部科学省の調査で分かった。1752の市区町村教育委員会のうち、統合があったのは17%。少子化に伴い、適切な学校規模が維持できなくなったことが主な要因とみられる。

 

統合の形態はさまざまで、以下の通りとなっています。

  • 小学校同士…273件
  • 中学校同士…94件
  • 小中学校の統合で義務教育学校を設置…51件
  • 小中学校統合で施設一体型の小中一貫校に…16件
  • その他…3件

 

そして、公立校が統合されると必ず問題になるのが

通学の道のりと時間でしょう。

上記統合の結果、通学手段としてのスクールバス導入は

156件から325件に増加。

最も長い児童生徒の通学距離が20キロ以上となるのが、

小学校で8%、中学校で14%に上ったそうです。

 

今回の記事は公立小中を対象にしたものですが、

少子化の影響は公私を問いません。

そして高校も同様の影響を受けていることでしょう。

 

学校は立地を簡単に変えることができないものではありますが、

50年、100年と活動を続ける中で、

周辺環境は変化することのほうが多いようにも思います。

私学は公立校と異なり、通学圏を定義するのは社会や行政ではなく、

法人自身です。

将来を見据えた場合、創立の地が永続に適切であるかどうか、

主観(想い)と客観(算盤)の両面から

早めに検討を始めていただければと思います。

 

そして一方で、教育方法の工夫によって、

クリアできる課題もあるかもしれません。

今回の記事にも、文科省担当者のコメントとして

「統合ありきではなく、

 情報通信技術(ICT)などの活用といった工夫も促したい」

とのアイディアも掲載されていました。

この点は明日のブログでも少し考えてみたいと思います。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp