寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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外国人学校調査「保健室なし」25%

直接的な関係はないという私学も多いかもしれませんが、

気付きはいろいろありそうな気がします。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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日本で暮らす外国人の子どもたちが通う外国人学校の保健衛生環境に関する文部科学省のアンケートの結果、回答校の25%で保健室が設置されておらず、21%で健康診断が行われていないことが10日までに、分かった。

 

この調査は、文科省が把握する各地の外国人学校161校を対象に、

昨年4~5月に実施されたものです。

回答は80校から寄せられたとのことで、上記引用以外に、

養護教諭の配置について「未実施」との回答が65%、

学校医が配置されていない学校が44%とそれぞれ高い率になっています。

 

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外国人学校の多くは学校教育法上の「各種学校」に該当します。

いわゆる1条校と比較しますと、

制度上の位置づけとしてはやや要件が緩くなっているため、

保健室や学校医の設置や健診の実施が義務ではなく、

取り組みが各校の判断に委ねられているのが実情です。

 

では、それらのしくみを導入したくないからそうなっているのか、

と言えば決してそうではなさそうです。

昨秋実施された追加調査では、

「保健室設置や健診は必要と認識しているが場所、人員、予算が足りない」

「多言語に対応した医療機関の情報が届かない」

といった意見が目立ったとのこと。

やりたいけどできない、というケースが多いのかもしれません。

 

さて貴校園の安全上のしくみはいかがでしょうか。

法令で義務付けがなされているものは当然整っていると思いますが、

実情を踏まえれば必要なんだけれどなかなか…

というものも中にはあるかもしれませんね。

 

ちょうどこの時期は次年度以降の計画策定、

そして予算編成が佳境を迎える頃かと思います。

後で「やっておけばよかった」とならないように、

お気づきの点はぜひリストアップし、優先順位付けのもと、

着実に整えていっていただければと思います。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp