紹介するのがつらい統計ですが、直視すべきですね。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
この調査は日経リサーチと日経新聞が共同実施したもので、
2021年12月、日経ID所有者を対象にオンラインで行われました。
約14,000人から回答が得られた結果が今回の記事になっています。
まずは現在の幸福度について、
0~10の11段階評価で「8」(27%)が最多で、
「7」の25%、「6」の13%と続いています。
このあたりはやはり中流意識が強いということなのかな、
とも思ってしまいそうになるのですが、深刻なのは若い世代。
今回の記事のタイトルにもあるように、
「自分の世代は親世代よりも幸福か」との質問に対して、
60歳以上は67%が「幸せ」または「やや幸せ」と回答したのに対し、
20代以下は31%にとどまり、「不幸せ」「やや不幸せ」の35%を下回りました。
下のグラフでは世代による感覚の差が一目瞭然です。
その要因の一つはやはり経済面なのかもしれません。
この調査では「自身の年収が60歳時点で親を超えるか」との質問もあり、
「超える」は20代以下で38%、「超えない」は34%。
記事には、「低成長時代を生きてきた若い世代は、
1990年ごろまでの経済成長を経験した世代より
豊かになれないと考える人も多い」と書かれています。
日本の金利が上がる、あるいは日本の物価が上がる、
という見通しを持っているとの回答も若年層は高齢層より低く、
こういった見通しが幸福感にも影響を与えている可能性が高そうです。
ただ、幸福感は経済的要素だけではないでしょう。
昨今の学校教育においても重視されている「多様性」。
それぞれが、それぞれらしく生きることができる、
ということが本来の幸せとも言えるでしょうし、
そこには周囲から尊重される、周囲との関係性が良好、
といった要素が当然含まれていると思います。
新型コロナウイルス禍を経て対人関係の意識に変化が見られる。「日々の生活で最も幸せを感じる瞬間」の1位は「家族との団らん」(42%)だった。過去の世論調査などで生きがいの中心とされてきた「仕事や家事」はわずか4%だった。
「家族との関係がよくなった」と答えた人は21%で、友人(5%)や仕事関係(6%)より高い。「幸せ」というフレーズから連想する言葉を3つまで尋ねると、約5100人が挙げた「家族」が最多で、「健康」(約4500人)、「自由」(約2700人)が続いた。
さて、あなたは日々幸せを実感されていますか。
そしてそれは職場、学校現場でも実感しうるものでしょうか。
小さな社会である学校という場が、子どもたちにとって、
幸せの端緒をつかめる場であってほしいと願っております。
(文責:吉田)