寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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増える保育事故、対策急務

痛ましい事故をいかに防ぐか。

タイトルにある通り、対策は急務です。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

保育所や幼稚園での重大事故が後を絶たない。2020年に2千件を超え、21年も福岡県などで死亡事故があった。保育の質の向上が急務だが現場の増員は財源が壁になり、職員の研修も「時間が足りない」という声が多い。安全確保に向け人材をどう適切に配置し、育成するか。現場では模索が続いている。

 

保育現場での事故が増えているということを、ご存知でしたか。

もちろん、国が認知、把握できる件数が増えてきた、

という側面もないではないでしょうが、

下のグラフを見るとその増え方に背筋が寒くなります。

 

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ここ数年、国や自治体は、待機児童対策として

保育施設の拡充を進めてきました。

結果、2021年4月時点で全国の保育施設は約3.8万カ所で、

2015年に比べ約1万カ所増えました。

その一方で、保育の質が追い付いていない、との指摘があります。

 

国が保育所や幼稚園向けに16年にまとめた事故防止のガイドラインでは、事故につながる可能性がある「ヒヤリハット」事例をまとめたうえで対策を講じ、職員が実践的な研修を受けるよう呼びかけた。ただ取り組み状況にはばらつきがある。

日本経済研究所が20年3月にまとめた調査によると、84%の施設がヒヤリハットの報告書を作成し研修に活用していた一方、報告書を作成していない施設が8%あった。横浜市の20年の調査では、事故防止のマニュアルについて26%の施設が職員間の情報共有が「十分とはいえない」と答えた。

 

今回の記事は保育事業者を対象にした内容になっていますが、

同じようなことが私学にも言えるような気がします。

上の引用箇所には「実践的な研修」という言葉が登場しますが、

私学でもそのような研修を受講している教職員の数は

果たして十分でしょうか。

日常業務が忙しくて研修を受ける暇などない、

といったことがまかり通ってはいないでしょうか。

 

重要性の高い業務にしっかりと時間がさけるように環境を整えること、

さらには教職員の一人一人が研鑽への意識と行動を現実化すること、

両面からの改善が必要な気がします。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp