徒歩通学の中でいろいろ学んだ私としては、
少々寂しい話題ではありますが、安全には代えられない、
ということなのかもしれません。日経新聞より。
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千葉県八街市で6月に小学生5人が飲酒運転のトラックにはねられ死傷した事故の初公判で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた運転手が6日、起訴内容を認めた。同市は一部の児童生徒向けに通学バスを採用。登下校時の安全確保のため、公立小学校などへのスクールバス導入に向けた検討は活発化している。専門家は交通量や通学範囲など地域の特性に即した対応を求める。
スクールバスを採用した八街市ですが、最初の導入事例においては
事故現場を通学路としている小中学生の心のケアが目的とのこと。
市内の別の小学校でも自転車通学の児童を対象にバス送迎が開始されています。
安全確保という意味合いから、担当者は
「全ての通学路にくまなくガードレールを設けるには時間や費用がかかるが、
バスなら比較的早く実現可能だ」との期待を寄せておられます。
交通安全に加え、登下校中の事件を防止するためにも、
スクールバスは有用である、との記載が記事にはあります。
確かにそれも一理ある、と思います。
一方で、バス自体が安全なのか、という疑問もあるでしょう。
さらに、徒歩や自転車での通学は体力増強のためにも有用ですから、
すべてバスにすることで体力が落ちてしまうことも考えられます。
何より、私自身は通学路での友人や先輩、後輩との会話、
さらに道端の花や昆虫、川や田んぼの様子からいろんなことを学びました。
バスでは得られない経験がそこにはたくさんあるような気もして、
少々残念な気持ちも否めません。
現実的な面でも、現在スクールバスを運行されている私学では
おそらく頭を悩ませておられると思いますが、
バス利用料として各家庭から徴収できる金額では、
運行費用が賄えないというケースが一般的でしょう。
このコスト負担についての解が見えなければ、
永続できる仕組みにはなりにくいような気もします。
通学時の安全確保にはまず、公的なインフラ整備が最優先だと感じます。
そのうえで、各校園がどんなふうに配慮できるか、
考えていくことが必要な気がいたします。
安心して学校生活を送れるよう、
通学路を含めた環境整備について考えておきたいですね。
(文責:吉田)