寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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オンライン学習は基礎重視で

オンライン学習に対する提言です。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

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全国の小中学校に1人1台のパソコンやタブレット端末が配られて約半年が過ぎた。学校現場では資料のオンライン化などが進んではいるものの、学力を上げるための試みは手探りの状況だ。10年近く学習アプリの開発に携わってきた経験に従えば、教育のデジタル化は四則演算など基礎の定着に効果がある。データ活用の方向性と共に論じたい。

 

というわけで、今回はアプリ開発のプロからのご提言です。

記事では、学びには理解、記憶、応用など様々なプロセスがある中、

どのプロセスでアプリなどの機械は人間の教師より優れているのか、

という問いが立てられ、その解を求めての論理が展開されています。

 

たとえば子どもにかけ算を理解させることで、機械は先生にかなわない。教室には足し算や国語の理解状況にばらつきがある多くの児童がいる。それぞれの児童にかけ算の意味を理解させるには、たとえ話や絵を用いるなど先生の創意工夫が欠かせないためだ。

しかしかけ算の答えを児童に記憶させる際には機械が力を発揮する。アプリで「5×4」といった問題を出し続けて児童に答えさせる。「20」と解答したら○をつけて次の問題に進ませる。こうした文字通り機械的な反復学習は、機械の方が素早く大量にこなせることが容易に想像できるだろう。

 

なるほど、学びのうち「記憶」に関しては指摘の通りですね。

そして、学校での学びの中で「記憶」をめぐる活動は

漢字の書き取りや英単語の暗記など、数多くあります。

これまでであれば紙のプリントで宿題を配って、

あるいは毎日のように小テストを準備し、それらを採点し…

という膨大な反復作業があったわけですが、

これを機械で効率化できれば、教育現場の負担も軽減されますね。

 

もうひとつ、以前のブログでもご紹介しましたが、

データ活用という点でもオンライン学習は優れている、

と筆者は指摘しています。

小中学校の段階で四則演算や漢字の書き取りをどの程度まで習得できたのか。ミクロなデータを学校や自治体が記録して本人が持ち運べるようにすれば、その後の能力開発を円滑に進められる。しかし通信簿の評価など大ざっぱな個人データを記録するだけではプライバシー保護のコストに見合うメリットは小さいだろう。

 

貴校園でのデジタル学習はその得意分野を担えているでしょうか。

逆に、人間にこそ強みがある分野に十分時間を使えているでしょうか。

本来の効率化とは、その質を高めるところにあると思います。

ぜひとも中身の検証を進めていただければ幸いです。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp