図書館の存在は、学びにとって重要ですよね。
電子図書館の活用が広がっているとのニュースを見つけましたが、
皆さんは利用されたことがあるでしょうか。
日経新聞より。
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各地の大学で電子図書館サービスを導入する動きが広がってきた。いつでもどこからでも電子書籍などを借りられるのが特徴だ。新型コロナウイルス下でオンライン授業と並ぶ在宅学習の強力なツールになりつつある。
記事で紹介されているのは追手門学院大学です。
2019年4月、新キャンパスの開設にあわせて、
授業で活用できる電子図書館をオープン、
電子図書館サービス「LibrariE(ライブラリエ)」を導入したそうです。
ライブラリエでは、学生たちが自身のパソコンやスマートフォンから
図書館システムにアクセスでき、大学が契約している電子書籍サービスを利用して
電子書籍を試読したり借りたりできる、とのことです。
図書館ウェブサイトからは国立国会図書館の
「図書館向けデジタル化資料送信サービス」など外部の所蔵資料も検索可能で、
国会図書館までわざわざ足を運ばなくても、
電子図書でそれらを閲覧することができるといいますから便利ですよね。
コロナ禍においては図書館への出入りも難しくなったため、
このライブラリエの活用度が上がり、
2020年度のログイン回数は12,909回と、前年度比で実に約10倍増となりました。
この電子図書館を立ち上げから主導した国際教養学部の湯浅俊彦教授(図書館情報学)は「蔵書数の多さが図書館の価値ではない。学習や研究に真に必要な書籍やデータベースをいかにスムーズに活用できるかが重要だ」と話す。
学校における経営課題が幅広く、奥深くなっていく中で、
限られた財源を何に使うかという検討はより厳格さを増しそうです。
学校図書館の充実を図ることは学習環境を整えるために必須とも言えますが、
そこに効率的に投資をしていく際、このような電子図書館の考え方は
重要性を増していくような気がします。
事実、文部科学省による「学術情報基盤実態調査」の2020年度結果では、
2019年度の図書館資料費のうち図書や雑誌など紙媒体の資料にかけた経費は
前年度より6%ほど減少しているのに対し、
電子書籍など電子媒体資料にかけた経費は3.5%増加しています。
各校園の風土や意識にもよるとは思いますが、
学校図書館はともすると、図書館に関わるごく少数の教職員さんだけが
必死になって場づくりを考える、という状況に陥ってしまいます。
今一度、学習環境整備の重要な要素として学校図書館を捉え、
自らが所有する書籍だけでなく、世界に広がるさまざまな書籍データを
活用できるプラットホームを整えてみてはいかがでしょうか。
(文責:吉田)