これもひとつの規制緩和、といえるのでしょうか。
日経新聞より。
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政府は(3月)29日、新型コロナウイルスで特例を認めている遠隔授業について、2021年度以降も非常時に限り容認することを決めた。コロナ以外の感染症や災害発生時にも、小中学校では一定の条件を満たせば授業と位置づけるほか、高校や大学では単位制限を緩めるなど、教育現場でのオンラインの積極的な活用を促す。
密を避けねばならない、となったときの学校運営の難しさは、
この1年で各校園ともに嫌になるほど経験してこられたことでしょう。
一方で、そんな事態の中でも学習環境を確保し続けるため、
現場の先生方はもちろんのこと、学校に関わる方々は皆知恵を絞り、
また数々の手配をし、1年を乗り切られたことと思います。
その際のひとつのハードルになったのが
「遠隔授業は授業として認められない」という規制。
コロナ禍は早く収束してほしいと強く願ってはいるものの、
そうならない場合、さらには別のウィルス等で同様の事態が起こった場合、
遠隔授業をはじめとしていろいろな形の学びが展開できるように、
制度が後押ししてくれることはとても大切なことですよね。
通信制を除く高校は卒業に必要な74単位のうち36単位までの遠隔授業を認め、大学では上限60単位としてきたが、コロナ下の遠隔授業については制限内に数えなくてもよいとした。こうした対応を21年度以降も非常時に限り認める。
上限がどのように定められているのか、詳細は存じませんが、
授業時間数全体の半分を下回るように、
といった安直?な決め方でないことを願うばかりです。
この1年間の経験を基にするならば、
対面の授業でなくてはならないカリキュラムが明確になった裏返しで、
遠隔授業でも十分であるカリキュラム、あるいは
オンラインのほうがむしろ適したカリキュラムもまた、
明確になってきたのではないかと思います。
それは教科によっても異なるでしょうし、インフラによっても異なるでしょう。
このあたりの裁量があれば、
学校の授業はこれまで以上に有用なものになる気がするのですが…
記事にはこんなことも書かれていました。
非常時以外には、不登校や病気で学校に来られない子どもが自宅や病院で遠隔授業を受けた場合、出席扱いとして学習成果を評価することも認める。同時双方向型やオンデマンド動画などを活用し、対面と遠隔を融合させた柔軟な指導も促す。
非常時にどうするか、も当然考えておくべき大切な事柄ではあるのですが、
よりよい学びのためにどんな授業形式が適しているのか、
というのは日常により深く関わる問題です。
規制は致し方ないとして、貴校園なりの望ましい形を確立すべく、
今年の授業でもチャレンジがなされることを期待しております。
(文責:吉田)