政策の目玉がハンコ廃止でいいのか、という気もしますが、
確かに今さらハンコが要るの?と思うことが多いのは事実です。
日経新聞より。
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新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、多くの企業がペーパーレス化を加速している。クボタは2021年春をメドに社内書類での押印を廃止する。パナソニックは一部拠点から契約書のデジタル化を進め、20年中に年7万時間分の作業を省く。紙の書類や押印を求める意識の改革が、労働生産性向上の近道だ。
今回の記事には下表の通り、大企業の名前がたくさん出てきます。
社内手続でハンコを使う機会が多いのはむしろ大企業なのかもしれません。
それらの会社でも一気にハンコ廃止が進んでいくようで、
このことが業務効率化に直結すると見込まれているようです。
会議の議事録作成でも紙を減らしていく。人工知能(AI)による音声認識技術を使う自動入力システムの導入も検討する。「スピード重視で社内のルール緩和を進めたい」(木村一尋常務執行役員)という。
私学では理事会や評議員会の議事録作成が必須ですが、
そのお手伝いをする機会のある私からしても、
議事録は自動化の最優先課題ではないかと思っています。
何しろ、議論を記録するだけですから、例えばオンライン会議であれば
映像や音声を録音することも簡単にできるわけで、
それが議事録代わりになってくれればかなりの時間が浮くことになります。
今回の記事には、紙書類をなくすことのメリットが3つ挙がっています。
まずは業務効率化。
社内の申請書類のほぼ全てを電子署名かメールで承認する仕組みを導入した
某企業では、押印作業が4分の1に減少。当然の結果ではあります。
2つ目はコスト削減。
納品書や契約書など押印を伴う書類では、
郵送費など1通当たり700円前後の費用がかかる、と記事にあります。
携わる人の人件費も入れればもっとですよね。
これを電子契約にすれば約200円に抑えられたうえで、
封入や送付などの業務を8割ほど減らせる、とのことです。
そして3つ目の利点は経営スピードの加速。
例えば他組織との契約締結の際、
紙の書類では郵送や確認などに時間がかかりますが、
電子化すればこの時間を大幅に短縮できます。
実は学校でも、押印がかなり多く残っているケースがあるようです。
まずは学内手続について、紙書類を使わないで実施できる形を整えることが
一歩目になるのではないでしょうか。
ひとつやってしまえば、芋づる式に効率化が進むかもしれませんよ。
(文責:吉田)