「経営」という言葉が敬遠されていた業界にも、
その重要性が浸透してきたということなのでしょうか。
日経新聞より。
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今後も需要が高まる保育や介護の分野に特化した、経営や組織マネジメント論を学べる機会が広がっている。昭和女子大学大学院は専門コースを新設し、働きながら1年で修士号を得られるようにした。お茶の水女子大学大学院は民間企業からの寄付講座を開設する。両分野は人手不足も深刻なため、経営を学ぶ人を増やすことで人材力の底上げや、賃金の改善につなげる。
上表は昭和女子大の例です。
同大では2021年4月から、大学院福祉社会研究専攻において、
保育や福祉、医療分野の経営や組織マネジメントを学ぶ
「福祉共創マネジメントコース」などを新設し、
保育や福祉施設の実務家が経営管理を学ぶ1年制コースを始めるそうです。
これ、私自身も興味津々です。(女子大なんですけどね)
保育や福祉関連の学部では幼児教育などの授業が中心で、経営やマネジメントを学ぶ機会は少ない。だが市場への需要が急増するにつれ、働く現場ではトラブルも表面化しており、そういった課題に対応する。
例えば、保育や介護施設では大卒5年目で施設長になるケースも多い。一方で求められるサービスは多様化しており、慣れない人事労務管理は大きな負担だ。都内のタワーマンション近くの保育所で働く女性保育士(23)は「バリバリ働く保護者から、ビジネスのような対応を求められることが増えた」と話す。「うまく対応するために政策やビジネス用語を学び直したい」
今回の対象は保育・介護という福祉分野ですが、
教育分野でも同様のニーズは大きくなってきているだろう、と思います。
私自身、京都大学で実施されている私学経営アカデミーにお世話になったことがあり、
そこでの学びは学校経営を考える際にずいぶんと役立っています。
これまでは教学と経営を分離して、それぞれの専門性を活かすことが
私学経営の大前提であったような気がします。
もちろん、両者の専門性を活かすことは非常に重要ですが、
一方で、その境界にあたる生徒募集や教育計画など、
両者が融合的に知恵を絞り、学校経営を進めていかねばならない場面も
数多くあるようにも思います。
学校経営を学ぶ機会は弊社でも何とかして創出したい、
と考えておりますが、それも学ぼうとする学校関係各位がいらっしゃってこそ。
教育にも経営の視点が当然、と言われる時代はすぐそこまで
来ているような気がしてなりません。
(文責:吉田)