5月も最終週ですね。
本来なら新入社員さんも慣れてくる頃…
なのでしょうが、今年はそうもいかないかもしれませんね。
学校現場はいかがでしょうか。
そんな新人さんの初任給に関する記事です。
日経新聞より。
記事のタイトルに金額の格差が歴然と表現されています。
そして記事の冒頭に、その理由が書かれていました。
ソニーのように日本でも一律の初任給を見直す動きが出ているが、そもそも責任や役割で報酬を変える「ジョブ型」が一般的な欧米では"横一線の初任給"という概念自体ない。雇用制度の違いは待遇などの差に表れている。
近時、国内でもスポットが当たりつつあるジョブ型賃金制度。
その名の通り、業務・職務に応じた賃金を支給するもので、
年齢に対して支給される日本型賃金制度とは一線を画します。
全米大学雇用者協会によると、コンピューターサイエンス分野の大学生(18年卒)の入社1年目の基本給は月額で平均65万円。ソニーで特に優秀な「I4」の新入社員でも約30万円で2倍以上の開きがある。米国では経営分野、社会科学分野の学生でもそれぞれ47万円、42万円に上る。
最初は何もできない前提で入職し、
その後少しずつスキルアップするに従って昇給する、
という形ではなく、まさに「即戦力」としての処遇がなされている、
そんな印象を持ちます。
事実、記事に登場する新卒者は、就職したドイツのメーカー社長から
「報酬は自らのスキル、実績をアピールして勝ち取るものだ」
と説明され、面食らったといいます。
日本であればベテラン社員や中途採用者に対してなされる対応が、
新卒者にもなされているのでしょうか。
こうなると、学生時代に何をしておくべきなのか、
少し様相が変わってくるような気もします。
学業を修めることとは毛色が違うような…
しかしそれ以上に、採用する側は、
他企業との初任給のレベルの違いという、
採用難の新たな課題とも向き合うことになるのかもしれません。
学校の教職員採用は今後どうなっていくのでしょうか。
熱意や志ばかりに気を取られていると、
処遇の面で後れを取ってしまい、せっかくの人材に来てもらえなくなる、
といったことが今後よりいっそう顕在化するのかもしれません。
給与の額がキャリアプランの前面に出ることが
いいことだとは私自身、思いませんが、
それでも就職にあたって自らの生活をどう組み立てるかを考えるのは
就職する側にとっては自然なことです。
働く環境の整備について、特に私学は真剣に考える必要がありそうです。
(文責:吉田)