「誰一人取り残さない」
その理念に、私は強く共感しています。
SDGs、貴校園では何か取り組みを始めておられますでしょうか。
そこには、長期で物を見、考える力が求められます。
日経新聞より。
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SDGsやパリ協定によって、企業を取り巻く事業環境は大きく変化しています。投資家やステークホルダーは、財務情報では開示されない長期的な価値創造プロセスに強い関心を持つようになりました。
目に見える数字、過去の蓄積に影響されがちな私たちの活動ですが、
時代の変化とともに、むしろ見えないものや未来に向けた価値こそが
重要であることに世界は気付いてきています。
国際統合報告評議会(IIRC)によりますと、
米国S&P500構成銘柄の市場価値に占める「無形資産」の割合は、
1975年時点には17%だったものが、2009年には81%に上昇。
企業理念、経営者の資質、従業員の能力やモチベーション、
そして事業戦略とSDGsの関係性…
こういった財務情報には表れない非財務要素、
すなわち無形資産が企業価値を左右する要素として
存在価値を高めているといいます。
財務情報を分析するだけでは、企業の長期的な価値創造プロセスは
理解できなくなりつつあることを示しています。
SDGsの理念は未来志向です。企業に求められるのは、2030年の「あるべき姿」を起点として、いま取り組むべき課題と戦略を考えるバックキャスティング思考です。財務情報だけで、未来の「あるべき姿」を説明するには限界があります。そこで注目されているのが、サステナブルの視点から長期的な価値創造ストーリーを伝える手法です。ユニリーバやマークス・アンド・スペンサーは、投資家やステークホルダーとの対話にあたって、この手法を活用しています。
学校は教育の場ですから、SDGsの考え方を採ろうが採るまいが、
未来志向であることは必須でしょう。
将来のあるべき姿を起点として、今どうあるべきかを考える、
それが教育の世界では当然であるはずです。
学校経営も同じこと。
将来のあるべき学校の姿をイメージできていますでしょうか。
そのあるべき姿に向かうとき、今、貴校園では何をすべきなのでしょうか。
そうやって考えをまとめ上げていくときに出来上がるものこそ、
事業計画書に他ありません。
新年度のスタート、目の前のことに振り回されてしまう昨今ですが、
長期の視点を忘れずに、学校経営をお続けいただければと思います。
(文責:吉田)