寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

新型コロナウィルスへの対応について考える

本日から急遽、全国の小中高を休校にせよ、

との「要請」なるものが出されました。

自治体、各校園では慌ただしくご対応されていることもあるかと存じます。

 

www.nikkei.com

 

こういうときには本来、政府がイニシアチブをとり、

各方面への具体的な指示をなすべきところなのだと思いますが、

実際には肝心なところを各自治体や各校の判断や対応に任せる形で、

末端ほど苦労するという構図になってしまっているように思います。

その意味でも、関係各位にはさまざまな方面に気を遣われていることでしょう。

本当に頭が下がります。

 

正体すら良く分からず、治療法が確立されていない病気が蔓延する怖さは

当然あるのですが、集団生活を控えねばならないような事態において、

学校や幼稚園はどのような役割を果たすのがよいのでしょうか。

 

まず、学校も幼稚園も、本来は学習のための場でありながら、

子どもたちを預けるための場にもなっていることを改めて感じます。

核家族化、さらには共働き家庭が当たり前になる中で、

平日の日中を中心として子どもたちが保護者抜きで過ごす場が

社会として必要になっていることは否めません。

このことを前提とすれば、学校を一律休校にするという措置は

家庭環境を顧みない、無謀な措置ということになります。

 

もしこのような一律休校園の措置がなされないとすれば、

学校は、ウィルスの蔓延を防ぎながら、

学習活動を継続する必要があります。

 

その場合、ICTによる学習環境があることは有難い、と言えそうです。

学校という場に集合したとしても、直接の接触を極力避けつつ、

端末等で学習できる環境が整備されていれば

何らかの機会確保ができるかもしれません。

教員が子どもたちの質問や疑問に対応できれば、

学校という場が教育の場として最低限の活動を維持することは可能でしょう。

 

一方で、学校には授業以外の活動もあります。

代表例はクラブ活動でしょう。こちらはどう考えるべきでしょうか。

接触を避ける意味では集団で行動する必要のある部活動は

そもそも活動することが困難です。

一方で、個別の動きが前提となっている部活動に

それほどの制約はないかもしれませんが、

不要不急の外出等を控えるように呼びかけられている中で、

部活動に時間を割くことが果たしてよいことなのか。

少なくとも優先的に実施すべきことではないように思います。

 

このように考えてくると、学校にとっての本来の業とは

やはり授業を中心とした学業である、と言えるでしょう。

そして現代においてはその場で子どもたちを預かることの

必然性も否定できないため、安全確保を図りながら

学業の習得を目指す活動が求められる、と言えそうです。

 

学校の安全対策はきりがない、と改めて感じます。

地震をはじめとする天災等への備えも大切。

そしてこのたびのウィルスで別の安全対策も検討する必要が出てきました。

学校経営は社会での存在感をますます高めているような気がします。

 

(文責:吉田)

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