教育の分業が進んでいくのでしょうか。
日経新聞より。
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コナミスポーツは8月下旬から小中学校向けにプール授業の受託事業を始める。プールがある約120カ所のスポーツクラブを使うほか、スイミングスクールを担当するコーチが指導する。学校では高度経済成長期に造られたプールの老朽化などが課題になっているほか、水難事故防止に向けたリスク管理からも需要は大きいとみる。
私学でプールを持っているケースは必ずしも多くないと思いますが、
プールを持つ学校にとっては、その維持コストに悩まれていることでしょう。
今回の記事では、大手スポーツ企業が各自治体の教育委員会と契約し、
授業そのものを受託することが紹介されています。
学校側の要望に応じてプールのみを貸し出す場合もあるようですが、
コーチによる指導も組み合わすこともできる、とありますので、
「授業の丸投げ」のような形も想定されますね。
考えてみれば、スイミングスクールにはその道の専門家が常駐していて、
学校の水泳の授業よりも質の高い指導と安全対策が可能だと考えられます。
さらにプールは屋内に設置されており、天候にも左右されません。
いいことだらけ、のようにも見えます。
今後の推移、興味深く見守りたいと思います。
冒頭で書かせていただきましたが、補講等を予備校に委託したり、
今回のこのニュースであったり、教育の分業が進んでいることを感じます。
本来、学校は教育の専門家であるべきなのでしょうが、
学びの多様化が進んでいくと、
すべての教育内容について高い専門性を担保しつつ、
一定数の集団に対する教育を実施するのは難しくなりそうです。
さらには、財政難等の理由で学校施設の整備が難しいとなると、
このような事例は増えていくのでしょうね。
さて、学校の本分、存在意義とはいかに。
私学は特に、それをいつも意識して、教育内容を組み立てていかねばなりませんね。
(文責:吉田)